植物とは意外に強いものと驚かされます~~

 

 

 

こんな所に・・・・誰かが植えたとは・・・・思えない。

 

塀と排水溝の隙間の僅か1cm 弱の隙間、それもコンクリ-トの裂け目に・・・・。

 

元はパチンコ店の駐車場があった場所の塀なのですが、こちら側は生活道路。と言っても車は一台がギリギリ通れる路地。しかも下水口の流れる排水溝の蓋との隙間。

 

「サフランモドキ」(ゼフィランサスの仲間)。しかも多くある濃いピンク色の花では無く、比較的珍しい、薄ピンク色の花。好きな人なら思わず掘り起こして持って帰りたくなると思われますが、こんな場所だと、掘り起こす事も出来なさそうです。しかも花序が2本も挙がっています。

 

Zephyranthes carinata

 

実はこの草本、昨年に葉の姿を見つけていたのですが、花が咲いていない時は、植物の種類が判らない為、この時を待っていました。この花は我が家にも沢山あるのですが、その花は皆前述の様に濃いピンク色の花。

 

ヒガンバナ科・ヒガンバナ亜科・アマリリス連・タマスダレ亜連・タマスダレ属という長い分類の花。「科」と「属」の間に「連」という分類が加わっている科が増えました。ややこしいです。

 

 

ヒガンバナとよく似た球根を持つ草本なのですが、一つの球根から基本的には一本の花序しか挙がりません。そしてある程度球根が大きくならないと写真の様な花序は挙げません。

 

ここでは二本の花序が挙がっていますから、球根がいつか分球して二つになり、その分球した球根がそれぞれある程度大きくなった事から、こうして二本の花が咲いたと言う事になります。

 

しかし上の写真の様に、この狭い裂け目の様な場所に花序を挙げる程の球根が二つもあると言う事が不思議でたまりません。また誰も気付いていないのでしょうか、こんな所にこんな植物が自生している事を・・・・。そして球根が大きくなるまでに誰も抜き取らなかった(草引きなど)と言う事を。

 

因みにこの植物は、極めて種子が出来にくい種であるので、種子が飛んで来てこの場所に発育したとも思いにくいのですが、ただ資料を色々と調べてみると、国内では自生化している場所もあると言う事で、何らかの形でこの隙間に、鱗片(球根)の破片などが定着したのかも知れません。

 

確かに発育は良い方で、我が家にある同種の花は下写真の様に、殆ど栄養源が無くとも毎年多くの花を咲かせます。

 

 

ただこの植物はヒガンバナの仲間と同様に、全草にアルカロイドを含みます。救荒植物になるかどうかは文献がありませんでした。

 

しかしこうして花だけ見ていると、名前の様に本当にサフランの花に似ています。

 

この花の開花期は短く、開花しても1~2日でしぼんでしまいます。

 

可愛い花の命は短いと言う事でしょうか。しかしそれにしても道路の裂け目、狭き所で良くこうして開花させたものです!!。あっぱれです~。

 

 

 

 

リンゴりんごいちごいちご

 

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