ゆっくり探せばこんな草本まで発見出来る~

 

 

 

この花が野生で自生する事は余り考えられないので、誰かがかつて土手に球根を捨てたか、株自体を捨てたか(植えたか)ではないかと考えるのですが、何れにしてもこの雑草の中に、ふと見てひっそり生えている姿を見てびっくりしました。

 

「ヒヤシンソイデス・ヒスパニカ」。和名は色々とありそうですが、球根を売る店などでは、「シラ-」や「ツリガネスイセン」等と言われ、園芸種の球根が多数販売されています。

 

この場所には最も優占種と思える、「ヤエムグラ」( Galium spurium var. echinospermon )の茎が縦横無尽に張り巡らされ、土手に入ろうとすると、途端にズボンや衣類に草本がくっ着き、非常に鬱陶しい思いをします。

 

Hyacinthoides hispanica

 

そんな中で、ひっそりと白い釣り鐘状の花を咲かせている姿を見て、自然界での生存競争に負けずに頑張っている姿に、ついつい天晴れだと感心して見てしまいました。写真を近くで撮れなかったので、画像が小さくてすみません。

 

元々この植物は学名から判る様に、園芸種で有名な「ヒヤシンス」の仲間、即ち「オオツルボ属=シラ-属」の一つなのです。ヒヤシンスは大きな花がかたまって沢山着きますが、このヒスパニカ種は、10~20cmの高さに伸びた花茎の先に1~数十個の釣り鐘状の小さな花を着けるのみです。

 

写真の野生種は「白」でしたが、これは実は過去に何度も記事にしていますが、我が家にも自生している花があって、こちらは薄紫色の草本です。周りに雑草が無いと、綺麗に見えます(笑)。

 

 

と言う事でこの草本、もっともっと探せばこの近くに多数生えているのかも知れません。しかし土手に入る気がしませんでしたので、ちょっと遠くから・・・・の写真になってしまいました。

 

所でこの同じ花は我が家の庭に、上記の様に10年以上前から棲み着いています。同じ種類の色違いです。

 

今年の我が家のいつも生えてくる場所の株からは、花序の挙がり具合が少なかったです。上写真の場所では、過去には花序が10本近く挙がった事があるのに、今年は2本だけ。

 

下写真は2015年4月時点での、同じ場所のヒヤシンソイデス。この年は直ぐ傍にスカシユリの小さな株も残っていました。しかし今ではそのユリの株は消えてしまっています。球根が果てたのでしょうか。

 

 

さて、この土手に咲いている花も、誰にも気付かれる事無くこうして毎年、この場所でこの季節が来たら、そっと花を咲かせているのでしょうね。球根植物ですから増えていると思うのですが・・・・。

 

心なき人が株を持ち帰ったり、土手の大規模な改修などが行われなければ良いのですが~。

 

ゆっくり時間を掛けて、何でも無い普通の「土手」を散策すれば、こうして色々な草本の自然な姿が発見出来ます。何気ない雑草に覆われた様に見える「土手」でも、その気を持って探すと、意外と面白い発見が出来ると思います。

 

 

と言う事で、ひとまずこの「春の土手」シリ-ズは最終回です。ありがとう御座いました!!。

 

植物の様に、「コロナに負けるな!!」で、行きましょう!!!。

 

 

 

 

 

リンゴりんごいちごいちご

 

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