今まで唯一目指した熊野古道歩きでしたが

 

 

 

熊野古道の散策が人気になって、紀伊半島のあらゆる海岸線から那智熊野詣でのル-トが整備された頃に、私は家内の里の直ぐ近くから行くル-トを、今までに一度だけ歩きました。

 

夏の暑い頃・・・・。そう今は亡き長男を連れて二人で・・・・。

 

そして結局は目的の分岐点まで行くつもりが、途中で時間切れ(夕暮れになった)で、そのル-トの半分強を歩いたものの、そこで引き返さざるを得ず、ル-ト途中の山中から延々2時間近く、ル-トでは無い山道・沢道を降りて、海沿いのJR最寄り駅を目指し歩いた事を思い出しました。もう完全に日暮れになっていました。

 

今から思えば無謀な事をしました。水分ですら、ろくに持たずに軽いハイキング気分で出たものの、山道は決し甘く見てはいけない・・・・そんな事を思い知らされました。

 

 

実はその際に、山道を降りて来た際に乗った駅が、今回の写真である駅の次の駅でした。そこはJR紀勢本線・椿駅。

 

この写真は家内の里に行く際に降り立った駅(紀伊富田駅)でしたが、その一つ先の「椿」駅は温泉でも有名な場所。そう椿温泉のある場所なのですが、この辺りのJR路線は、紀伊半島最南端の「串本」駅まで、海岸線や内陸山中を交互に走る路線で有名です。

 

なので一駅の駅間が実に長い上に長いトンネルも多い。歩いて行こうと思っても線路上を歩かない限り、距離は相当ある。なのでその時も歩いて山道を半日近く彷徨ったのに、実際海岸線に降りて来たら、何と一駅分しか進んでない様な感触に陥った事を思い出します。

 

 

JR椿駅は山中にある駅なので、海岸線からは車ででも10分近く走らないと行けない位置にひっそりとある秘境駅です。しかもJR紀勢本線は今でもそうなのですが、当時も2時間に1本程しか普通列車は無く、昼間は更に本数が少なかったりします。

 

希に止まる特急も一日一本程度・・・・。結局、私と長男は駅の公衆電話から家内の親元に電話し、家内の弟に駅まで迎に来て貰いました。その時はもう辺りは真っ暗。

 

そんな思い出の深い、たった一度だけの「熊野古道」歩き。実際の所は帰宅して地図上で歩行距離を測ったら12Km前後。たったそれだけしか歩いていなかったのです。予定では更に次の駅の「紀伊日置」駅近くまで歩いて、そこから列車に乗って帰る予定だったのに・・・・。

 

本当に山道を甘く見ていました・・・・。一緒に歩いたそんな彼(長男)はもう他界していませんがねぇ~~。良きも悪きも懐かしい思い出となりました。

 

 

そんな事を思い浮かべて、この「紀伊富田」駅から・・・・歩いて家内の実家に行きました・・・・。

 

 

 

 

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