時代に相応して子供達も何とも思わないのでしょうか
 
 
 
小学生低学年の可愛らしい男の子の頭が今、私の左腕に埋まっている。
 
暖かい柔らかさが胸にまで感じる。
 
膝の上に置かれていたランドセルが滑り落ちそうになって思わず目覚め、また直ぐに私の左腕の中に。
 
京都市内から大阪府寝屋川市迄の、時間も距離も長い通学路。電車の乗車時間も、彼にとっては一日の中の大事な休息時間。
 
私と同じ一日の時間が流れているけれど、彼にもきっと一日が短く感じるに違いない。大人になって思うけれど、「あの頃は一日の時間が30時間くらいあった様に思える」と皆・・・・我々世代は言うのに・・・・。きっと彼らにとっては、この年少で一日の12分の1・・・・いや8分の1の時間を通学に費やしている事で、きっと短く感じているに違いない。
 
その時間、家で寝ていられたらどれだけ楽か計り知れない・・・・。そんな、思わず可哀想な気持ちになったりしてしまう。
 
とても山深い田舎町ならともかく、普通なら自宅から歩いて概ね30分以内くらいには有ろうと思われる「通学区域の小学校」・・・・に通っていれば、こんなしんどい思いをしなくて済むであろうに・・・・とも思ってしまう。そして一日の通学時間分、もしかして外で元気に遊べるはずだろうに・・・・。
 
そんな遠くの学校であっても、学力向上のため、または有名・国公私立大学を目指したい・・・・と幼稚園時代に本人が言ったなら別ですが、ほぼ90%以上の子供たちは、親の意思や願いで言い聞かされ、そんな学校に通う事になったのだろうと推測してしまいます。
 
子供たちは本当にそんな生活を苦とは思っていないのでしょうかねぇ~~。疑問に思えてしまいます。そしてそうならとても可哀想だとも・・・・思えてしまいます。
 
本当に「けなげ」です。親の期待を背負って(?)ね。
 
うちの子供たちはあまりにも放任し過ぎましたから、それはそれで今の時代にはどうかな?、とも思えますがね。どっちもどっちでしょうか。
 
 
今日もその子は私の向かい側の席に座っていました。
 
そして隣のおじさんの腕に今日も、もたれかかって・・・・熟睡して・・・・降車駅で慌てて降りる姿を見ました・・・・。
 
明日もまた・・・・そんな姿を見る事でしょう。
 
 
 
 
 
リンゴりんごいちごいちご
 
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