藤棚の下~木漏れ日で涼しくのんびりと~

 

 

 

この時期の季節花には沢山ある中で、意外と目にしないのが木に咲く花。サクラの花が散った後、真夏まで余りこれと言った花が無いと感じている方が多いと思いますが、いやいや結構あります。

 

今回の花は「木」と言うより、蔓性の植物ですが、マメ科フジ属の蔓性落葉木での代表である、「フジ」の花です。今まさに満開の時期を向かえています。

 

面白い事に、この蔓は右巻と左巻があるのです。

 

 

どちらも同じ様な感じですが、植物学的には右巻と左巻の種が違う様です。

 

「ノダフジ」(右巻)、「ヤマフジ」(左巻)と言う様ですが、まあどちらでも良い感じです。藤棚と呼ばれる組木をした途中から花房が垂れ下がる光景は、実に見事です。

 

因みに、ノダフジの「ノダ」は、大阪市福島区野田に由来しており、野田が藤の名所である事から由来しています。

 

かつて京都市内に住んでいた頃は、近くにこの様な大きな藤棚がある神社があったのですが、恐らくその頃以降、こんな立派な藤棚に開花した状態の所を見た事がありません。

 

 

マメ科と言う事もあって、花房の一つ一つ観るとマメらしい花をしています。

 

そして花期が終わると、種子の「豆」がぶら下がります。私は実は知らなかったのですが、この藤の花は食用にする事がある様です。天ぷらなどにして食べる事が可能な様ですが、マメ科植物の全般に共通したアルカロイドが含まれるとの事で、素人は食用にしない方が無難です。

 

勿論、実った豆も比較的強いアルカロイド(レクチンなど)を含むので、宜しく無い様です。ましてや生で豆を食すると中毒の危険性は益々高くなる。固い皮の中に数個の種(豆)が出来ます。

 

 

自然界にも普通に存在する植物ですが、日当たりの良い低山や高原に普通に存在します。そこでこうして棚を作って、蔓を横に這わせると、開花時に花が垂れ下がる様に咲くので、植樹する時は、通常は写真の様な「藤棚」にする事が多いです。

 

自然に山に生えている物も見た事がありますが、好き放題に蔓が伸びていると、花があちらこちらで連なり、高低差のある場所に咲いているのが多く見られます。

 

さてさて全国的にも多くの藤の名所があります。今の時期、この藤棚の下でゆっくり薄日のこぼれる中、読書や花見の酒も良いかも知れません~~。

 

如何でしょう~~、目掛けて出かけてみては??。

 

 

 

 

 

リンゴりんごいちごいちご

 

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