研究とは?

物事を詳しく調べたり、深く考えたりして、事実や真理などを明らかにすること。

 

バスケットボールにおいて事実や真理などを明らかにしていくと、どうなるか考えてみます。バスケットボールというスポーツの原理原則は「ボール運び」だと繰り返し書いてきました。

 

チーム、個人に教えていると「できるところ」「できないところ」がたくさん出てきます。できなかった時にどうするかの指針が原理原則にあると思います。「できなかったところまで戻る」で考えると分かりやすくなると思います。

 

では、個人の技能(オフェンス)から見た場合の原理原則とはどのようなものでしょうか。以前にも書いた通り、バスケットボールの技術は数字の積み重ね、算数の考え方とよく似ていると思います。

 

その考えからいくとバスケットボールの最初は「ボールを掴む(持つ)」ことだと思います。大きく考えると。

 

掴む(キャッチ)→操る(保持、ドリブル)→シュート→パス

 

パスが最後なのは以前に書きましたが、スローインを考えると優先順位が上がるのでは?と思いますが、コート上では奪われますがスローインは直接、ボールが奪われることがないため、難易度がぐっと下がります。だから、優先順位は低くなるのです。

 

ここからどのように追究していくかなのです。

 

キャッチを追究していくと、指、手、腕の構造から、力の入れ方、ボールを後ろに逸らさないこと、怪我をしないこと等があると思います。

 

全ての動きのポイントは力の使い方だと思います。

 

力を入れた状態(筋肉が緊張した状態)では力は出せません。例えば、手で握りこぶしを作って、速く開くことをやってみてください。強く握った時と柔らかく握った時の手の開き易さを比較してみると理解できると思います。

 

筋肉が緊張した状態では、瞬発力は発揮できない。瞬時に力(速さ)を出したい時は、如何に筋肉をリラックスした状態で保てるかにかかっていると言うことです。

 

筋肉が緊張するのは概ね、関節と逆の向きにすると緊張するようです。例えば、手首を返す等すると腕に力が入ってしまうことが挙げられると思います。

 

そう考えるとキャッチは肘を軽く曲げ、手の平を軽くボールに向ける。ボールを触った瞬間に力を入れる。ここまでが分析だと思います。

 

では子どもにどう指示するかです。構えを真似させて、「軽く、力は入れない。」と声を掛け、「触った瞬間に力を入れるんだよ。」「触ったら「グ」っと声を出そう。」これでキャッチの練習を繰り返します。「グ」はオノマトペの効果です。また、声を出した方が力が出し易いというのもあります。

 

このように、キャッチやドリブルなど、自分自身で突き詰めて考えることによって自信を持って子どもに指導できると思います。また、周りのスタッフと突き詰めた考えを共有することにより、新たな視点も出てくると思います。指導の方針も同時に共有されるはずです。

 

一つ一つのことを追究して考える習慣を指導者として持っておきたいものです。

 

次回はチーム(組織)としてどのように考えるかです。