――岡田監督 (関西プレスクラブ新年会員交流会)

僕はもう、大阪で生まれて、親父とかの関係でずっとね、タイガースファンというかね、小さいときから甲子園に行ったし。

1962年の優勝は覚えてるわ。

白いブーツでオープンカーに乗った。

まあね、本当にね、たまたまドラフトでタイガースに当たったんだけど、それも何かの運命だし、それからずっと指導者とかも、こういったユニホームとかを着続けていまになるんだけど。
まあとにかく、野球も生活の一部だけど、もうその野球と一緒で、野球=タイガースも生活の一部でね。
まあ、これからもずっとこういう形でタイガースと関わると思うし、そういう意味で、何というかな、どこの球団とかそういうのはないですよ。
もうタイガースしかないと思っているから。

タイガース子供の会っていうのが、年間十何試合、外野席見に行けるとか、昔はそんなのがあったんだけど、でも俺の時代は、タイガースはなかった。

だから俺は南海ホークスの子供の会に入った(会場爆笑)

だから俺はリトルホークス、少年野球は(会場爆笑)

 

(選手との年齢は)  息子が38歳ですからね。

どっちか言うと孫に近い選手の方が多いですよね。

だから、昔自分らがやった経験したことをそのまま今の若い選手に言っても当然ダメだし。

2軍監督7年やってたんですよ、38歳で現役終わったんですけど、そこから45、46歳くらいまでね。

その間に18、19歳の子とね、2軍で接することが多かったんで。

その頃の若い選手の接し方というのが、そこでだいぶ変わったですね。

2軍の7年間が今になるとプラスになってると思いますね。

あんま怒ったら泣くしね(会場爆笑)

まず泣かせないように。

2軍時代に印象に残ってる選手の言葉はね、『僕は褒められてのびるタイプです』。

それは第三者が言う言葉で、自分で言うなと思ってたんだけど、今の若い子はこんなんなんだと。

褒めるとこない選手もいてるんですよ、2軍は。

ほんとはね、差別という言葉は絶対使ったらダメ。

心の中でちょっと区別だけしとこう、差別と区別は違うから口に出さない区別だけしとこうというね、そういうのが首脳陣の中での合言葉だった。

僕が経験したのは、今でも結構コレをずっとやってるんですけど、グラウンドで選手を教えない。

2軍の時でも18、19歳の、たとえばAいう選手にバッティングを教えますよね、またA選手あいつばっか教えてもらってる、B選手は『俺全然最近、監督に声かけてもらってないし、アイツばっかりなんか』ジェラシーが。

コーチには、あの選手もうちょっとこうした方がいいんじゃないかとコーチ会議で言って。

そういう経験したので、若い選手の接し方というか、コレはやっぱある程度距離置いた方がいいんじゃないかなと思いましたね。

日本シリーズの一番の立役者は、島本が安達を三ゴロに抑えたこと、MVPは島本ですよ。
湯浅の1球というけれど、本当に一番大事なのは、代打(T―岡田)の代打(右の安達)を出されるというこっち(ベンチ)の計算外のことを、島本が一番、頑張ってくれた。
安達をね、それもスリー、ツーからね。
あそこで打たれたら、勝ち越されているわけだから、湯浅は使わないですよ。
本当は、島本がT―岡田を抑えて、1番打者の右の中川圭のところで湯浅ですよ。
ところがその前に代打の代打を使ってきたから、ここでやられたら甲子園で終わってしまうと思ったから。
そこで島本が抑えてくれたから7戦目までいったし、湯浅も生き返ったんですよね。
日本シリーズの分岐点ですよね。
納会で、目は合わせてない(笑)
だから、東京ドームになるとね、阿部が新監督になったけど、戸郷って先に言うてしもたからね。
別に、誰でもいいんだけど(笑)
誰でもいいいうことはないんだけど、誰でもいいということは、誰でも勝てるということ。
やっぱり去年の数字をみると、東京ドームでも、あんまり負けてないしね。
みんながいいピッチングしてるし。
今年の場合は、みんなが狙ってるんじゃない?投手陣は、開幕ね。
そんなにね、ただの1勝と思っているんだけどね。
自分の給料を上げることを考えれば開幕投手をやらん方がええ(会場爆笑)
開幕投げると、中6日でいったら、ずうっとね、各チームのエース級と当たるから、けっこうね、勝ち星はあんまり増えないんですよ。
去年はだから、最初勝てなかったでしょ?青柳も。
だって青柳は、その前の2年間は、開幕投手してないじゃないですか。
ピッチャーは、冷静に考えたら、開幕投手にいかないほうが最多勝とかとれる可能性が高いんですよ。
だって、2番手、3番手、4番手くらいのピッチャーと当たるわけでしょ?
そしたら、最初の1カ月、交流戦くらいまでかな、開幕外れたほうが、5勝くらいできますよ。
最多勝を狙うんだったらね、開幕投手したら、きついですよね。
相手のエースばっかりで。最初の1カ月くらいは、絶対当たりますからね。
まあ、ピッチングコーチが考えると思いますけどね。
俺はそこまで考えたくないんでね。
 
森下の外野はまだちょっとわからないですよ。

インパクトはものすごくあったけど、レギュラーポジションを取ったという成績でもないし。

ノイジーも、そら昨年と立場は違う違う違う。

外野の方が、内野に比べたら(他のメンバーが)強力ですよね。

この1年でどれだけ変わってるか、今までと違う何かを見せてくれるか、結局は。

ある程度、波もありますけどね、波が大きすぎるよね。だから1年間、波は少なめにして。
 
去年優勝ぐらいで終わっていたら今年は『日本一になる』と言いたいんだけど、去年、日本一になってしまったからね。
だからもうないじゃないですか、目指すものが。
一つだけ、タイガースは連覇がないので。
とにかく連覇をする。
その一点で今年はね、いきます。
優勝したら、もうそのあとの日本シリーズはどうでもいいです(会場爆笑)
日本一まで連覇してしまったら、またなくなるじゃないですか、目標が(会場爆笑)
何か目標をちょっと作っておいたほうがええかも。
3連敗が1回というのはね、もうこれは本当にできすぎのシーズンでね、85勝かな。
2006年、84勝で2位なんですよ。
2008年も82勝で2位なんですよ。
80勝を超えて2回も負けているの俺だけですよ。
だから何勝したら勝てるとかじゃなしに、最終的に他の5球団よりも上に居てるというかね、そういうのがベストなので。
他の5球団は今年は本当にね、エース級とかいろんな、タイガースに集めてくると思うしね、そんな簡単には、去年みたいなシーズンにはならないと思うけど。
1985年に日本一になりましたけど、85年も6連敗を2回しました。
6連敗を2回しているのに最終的には勝ったというかね。
2024年1月24日 サンスポ
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