職場体験 ― いのちの現場 | それいけ満員電車

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BE YOURSELF NO MATTER WHAT THEY SAY

中学二年の次男が職場体験無事に終えることができました。     
長文で失礼いたします。。。

 

 

体験日当日の朝

不安と期待の入り混じったような表情で出かける用意をしていた次男に

 

「挨拶と敬語に気をつけて頑張っておいでね~!」

と声をかけて送り出しました。

 

 

夕方私が職場から帰るとぐったりした顔で次男は

 

「オレは疲れた。すごい疲れた。もう病院なんてイヤだ。」

 

と本当に疲れたように言ったのね。

 

 

どうしたの? と聞くと

「他のみんなはわりと元気な患者さんを診ている看護師さんについていたのに

オレの看護師さんが診ていたのは寝たきりの人だったんだよ~。」

 

 

と話し出したのです。

大変だった一日の流れを教えてくれました。

 

当日朝、6人勢ぞろいした男子生徒たちは一人ずつ違う看護師さんについて

行動を共にするように言われたらしいんです。

 


男子たちは各自病院で用意してくれた白衣の上下を着たそうですよ。

イメージ 1

右側の本条先生が着ているようなデザインの白衣だったんですって。


上下とも白だったようです。

画像「おたんこナース」より

 

 

でも中学生たちが看護師さんのお手伝いなんてできないから

忙しい看護師さんの後ろを追いかけてお仕事をそばで見ていたんだって。

 

フロアによって患者さんの病状が違っているらしいんだけど

起きて点滴をしている元気な患者さんたちは男子生徒たちに

 

「どこの中学生や?高校はどこに行きたいんや?勉強頑張りや~。」

などと話しかけてくれたらしい。

 

でも

次男がついていた看護師さんの担当のその患者さんは

たくさんのチューブが体につながっていた男性で

酸素マスクでの呼吸もつらそうな方だったらしい。

 

看護師さんがチューブを使って患者さんの痰を吸い取っている間

体がガクガクッと痙攣したように動いて次男はびっくりしてしまって

患者さんの苦痛にゆがんだ表情を見て 

 

「つらかった。オレ、なんにも言えなかったよ。」

 

「ドラマやマンガに出てくる患者さんはみんないろいろとしゃべっているけど

オレの看護師さんが担当のあの人は寝返りも自分で打てないんだよ。

 

ドラマは深刻なシーンを音楽で表現してるけど

音楽なしで、もうすごい深刻なんだよ。

 

お母さんは見てないからわかんないけど 

もうオレ、心がなんだか沈んじゃったよ。

 

その人ね、心臓が悪くて苦しいんだって。ホントにつらそうだった。

オムツも看護師さんが交換していた。

オレはオムツの交換は見ちゃいけないような気がして見なかった。」

 

とずっと次男は話してくれました。

 

その日は看護師さんと一緒に詰所にいても

ひっきりなしにその患者さんのナースコールが鳴って

そのたびに病室に急ぐ看護師さんの後を追っていたらしい。

 

手際よく処置をするのを邪魔にならないように壁際に立って見て

次男は医療現場の大変さを肌で感じたようです。

 

それでも看護師さんは時間の合間をみては

普段の仕事、また夜勤の仕事内容も次男に教えてくれたらしい。

 

一方で次男は

 

看護師さんたちが注射針を使うたびに毎回捨てていたのがビックリだっただの

 

カルテが紙ではなくデジカルテと呼ばれていてパソコンのモニターで見ていただの

 

でも個人情報の流出を避けるためにネットでつながっていなかっただの

 

ナースキャップが衛生上の観点からとはいえ廃止されたのが残念だの

 

ちょっと太った看護師さんの白衣の肩がパッツンパッツンで

肩の縫い目がほつれていただの

 

と こぼれ話も教えてくれました^^

 

 

 

夕方には看護師リーダーさんが新生児のフロアに連れて行ってくれたのだそうです。

手を消毒して、うがいしてマスクをして、椅子に座ったうえで

新生児をそっと抱っこさせてくれたそうです。

 

もし赤ちゃんのお母さんが

どこの中学生だかわかんないのが自分の赤ちゃんを抱っこしているのを見たら

きっとビックリして怒ったかもしれませんね

 

ごめんなさいね。大事に抱っこさせてもらったようです。

赤ちゃんがあまりに小さくて軽くてビックリしたそうですよ。

赤ちゃんの柔らかい髪の毛が腕にあたってくすぐったくて

でもあんまり動かないから

 

「い、生きてるよね?」

 

とちょっと不安だったりとびっくりしたようです。

 

職場体験の一日は次男にとってとても長いものでした。

とても疲れていましたがいのちについて考えることができたようです。

 

 またいのちを預かる医療現場の仕事の厳しさも垣間見ることができて

有意義な貴重な一日を過ごすことができたようです。

 

大学病院看護部のみなさん、お世話になりました。

ありがとうございます。

 

最後に婦長さんがくださったペットボトルのお茶とクッキーもおいしくいただきました♪

 

 
 
 

コメント(22)


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病院は日常と違って生と死の問題を身近に接するので気持ちがまいりますよね。

ナースキャップは廃止ですか、、昔、入院してた頃、同じ格好の看護婦さんでもナースキャップのピンだけそれぞれ思いのをピンをつけていて個性を出していたところが女の子らしいと思ってました。
看護学校を卒業する時の「戴冠式」もなくなったんでしょうね、ニュース映像でよく見ました。

次男君、お疲れ様でした。
2012/2/15(水) 午後 10:34
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顔アイコンyukino
次男君、いい経験をされましたね。

中学生には、病院、特に重病の方々を見るのはかなりヘビーだったと思いますが・・・
大人でも、病院は気がめいりますものね。

でも、次男君にとっては将来を考える、貴重な経験になったのではないかしら?
2012/2/16(木) 午前 1:33

ASKAママ
主人も毎日帰ってきてはいろんな話してくれますが。。
面白い話も多いですが深刻な患者さんも多くて
どこかラインを引かないと自分が参ってしまう仕事だと思います。
本当に大変ですよね。
そしてそんな体験できた次男君、ウラヤマシイと同時に
まぁ何てお母さんにイロイロ話してくれるんでしょう!
本当に息子さんとBukkiさんがいい関係築いてらっしゃるなって
他人事ながら嬉しかったです^^
2012/2/16(木) 午前 6:35
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嫁は元看護士です。だからねぇ、変に精神的に強かったりしますよ。
ワタシなど見ただけで「おえぇ~~」となってしまうものでも平気みたいです^^;
患者に歯磨きをしている最中に突然患者が死亡したってこともあったらしいし。。。。。。ワタシは無理です。。。。。
2012/2/16(木) 午前 8:17
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顔アイコンこう☆きよ内緒
次男くんお疲れ様でした。
いのちの現場は大人でも重い…ですよね。
でも貴重な体験が出来て良かったなあ~と思います。
次男くん…きっと素晴らしい大人になるに違いない!(*^-^*)
ポチ
2012/2/16(木) 午前 8:22
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顔アイコンカジっちょ
次男君、リアルな体験が出来ましたね
どんな仕事にも表と裏、いい事と悪い事があると思います
「憧れ」も大切だけど早い時期に「本質」を感じて
考え、選択出来るという事はとても良い事ですネ
次男君、お疲れさんでした(゚ー゚)(。_。)(゚-゚)(。_。)ウンウン
2012/2/16(木) 午前 10:22
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顔アイコンna^3^chu
私が赤ちゃんのおかあさんだったら「うちの子なんかでも中学生のお役にたてたならよかったわ」って思うから大丈夫^^なかなか生まれたての赤ちゃんって抱っこできないからね・・・
私も昔、一日看護師体験みたいなの行った事あるんだけど、患者さんがノドに穴あけて外から呼吸器つけてるおじいちゃんでね・・・声があーとかうーとかしかでないから、手のひらに文字書いて会話したの覚えてる・・・
ホントいろいろな貴重な体験できたね!これで自分の将来を考えるときの参考資料が一つできた^^
2012/2/16(木) 午前 11:57
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TOM
次男くんにとっては大変だったかもしれませんが、なかなかできないいい体験をしてきたと思いますね。
話を聞くのと実際に目の当たりにするのとでは全然違いますからね。
2012/2/18(土) 午後 3:58
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顔アイコンtot*n3j*
すいません、記事の誘惑に勝てず、勝手にお気に入りに登録してしまいました。事後承諾でお願いします。
なんか、「赤ひげ」と「ブレードランナー」のラストを思い出しました。
老、病、死、てのは釈迦の昔から人類の一大テーマですからねぇ。。
中学生の次男君にはよい経験になったと思いますよ。
2012/2/18(土) 午後 10:39
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顔アイコンtot*n3j*内緒
所で、私はカミさんの死をキッカケにして今、介護、福祉関係のお仕事をしてるのですが、初仕事の(老人)ホームに行った時、次男君と同じようね全マヒの人の痰を吸ってるの見て「え~!?それ医療行為じゃないの!?」と言ったら、「家族の承諾があって研修受ければ出来るよ」と言われ、かなりビビリました。
基本、年寄りが相手の商売なんで、ついこの前までお話してた人が亡くなったり、昨日など、亡骸の横で使用してたベッドの片づけしたり、とこの歳で丁稚から始めた商売は、色々と新しい発見の連続なのでありました。
2012/2/18(土) 午後 11:01
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ハカセさん:次男はかなりショックを受けていましたね~。
普段基本的に元気な人たちしか見ていないのでビックリしていました。
ナースキャップがないとその人が看護師なのかどうなのかなかなかわからない私ですので頭につけてくれると助かるんだけどなぁって思います。
信用度もなぜか増してしまう魔法のグッズですね♪
2012/2/19(日) 午前 8:37
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Yukinoさん:病院へは患者として行くことはあっても医療現場の裏側を見ることはないので想像を超えた現状に次男は驚いていました。
看護師さんの仕事の大変さと、患者さんのつらそうな状況両方を見て考えることもいろいろとあったようです。
多感な年齢の時にいのちの現場を見ることができたのは次男自身にとっても意味のあることだったのではないかと思います。
2012/2/19(日) 午前 8:38
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ASKAママさん:いのちにかかわる専門職についておられると精神的にも体力的にもしんどいことが多そうだなぁとASKAママさんの記事を読んでも感じました。
「おたんこナース」を読んでいても患者さんとの距離の取り方の難しさを描いた話しがありましたっけ。
次男も長男も基本いろいろ話してくれるタイプ(だと思う)ですがこの職場体験に関してはもう話し出さずにはいられなかったようです。
いつまでたくさん話してくれるかな??
2012/2/19(日) 午前 8:40
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TORさん:奥さまは職業柄いろいろ大変な場面でお仕事されているんでしょうねぇ。
歯磨きをしている最中に突然死って。。。人の死っていつ訪れるものかホントにわからないです。
看護師さんの仕事の大変さは想像も及びません。
2012/2/25(土) 午後 11:40
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ナイショさん:うん、ホントに貴重な体験だったと思う。
アルバイトなどが簡単にできない場所を選んで見てみたかったというのも体験職場を決めた理由のひとつ。きっと一生忘れないんじゃないかなと思う。
ポチありがと~!
2012/2/25(土) 午後 11:41
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かじっちょさん:超リアルだったようです。確かに仕事にはいろいろな側面がありますよね。
見る機会、体験する機会があればいっぱいチャレンジして仕事の選択肢を広げていってほしいと願っております♪
次男、お疲れ様です^^
2012/2/25(土) 午後 11:42
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Nachuさん:確かに生まれたての赤ちゃんって抱っこもすることも見ることもできないよね。
あの蒸れたようなしっとりした体って湯気があがっているような気がする。
あのくらい新陳代謝もよければ私のお肌もプリンプリン♪
じゃなくて
Nachuさんも看護師体験したことあるのね?手のひらに文字を書いて会話とは。。。貴重な体験をさせてくれた病院に感謝っす。
2012/2/25(土) 午後 11:43
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TOMさん:想像していた医療現場と実際のそれとはホントに違ってて受けたショックもとても大きかったみたいです。
百聞は一見にしかずですね。
きっとね、次男のこれからにいい影響を与えるのではないかと期待しております。
私も体験してみたい。。。
2012/2/25(土) 午後 11:45
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とたん3さん:わぁい、お気に入り登録ありがとうございます♪
「赤ひげ」はまだ観たことがない。。。ぜひ今度観てみたいと思います^^
核家族の我が家では、おじいちゃんおばあちゃんに会う機会も限られていて
しかも健康な時にしか会っていないしで今回次男が受けたショックもかなり大きかったようです。
でもいい意味でのショックでいろいろと考える機会になりました。
2012/2/26(日) 午前 0:04
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顔アイコンBK☆
ナイショさん:私も実はヘルパー2級の資格をとるために実習に出たことがあるのですが仕事の難しさを感じました。
働いていらっしゃると突然の死に向き合わなければならないことも多いんでしょうねぇ。
ご遺体の横でのお仕事もあるとは。。。でも考えてみればそうですよね。そっかぁ。
皆様のリコメを読んでいろいろと知らされる毎日でございます。
2012/2/26(日) 午前 0:06
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むぅ
Bukkiさん、だいぶ前に記事を読ませてもらってたのにコメ遅くなってごめんなさい。
密かに感動していた私なのでした・・・貴重な経験でしたね。
次男くんには医療の生の現場は重かったかも?ですが、実際に生死のはざまで
頑張る人、働く人を見ることができたのは生涯の宝になりますよね、きっと。
私もいずれ倅に、そういう社会勉強をさせたいと思ってしまいました。
生まれたての新生児を抱っこしたら、あのはかなさにドキドキしちゃいますよね^^
私が母親だったら、そういうドギマギしてる学生さんに「もっと抱っこしてやって!」って
けしかけちゃうかも!
将来自分のこどもを大事にするいいパパさんになってほしいですもんね。
2012/2/29(水) 午後 8:52
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顔アイコンBK☆
むぅさん:コメありがとうございます。
言葉や読書だけでは知りえない医療現場での体験は貴重なものだったようです。
職場体験の機会をくれた病院側にも感謝したいです。
新生児、病と闘う高齢の男性、働く看護師さんたち
と普段は接することがない人々や環境に身を置くことで次男が得た思いをこれからも忘れないでいてほしいと思います。
いいパパになるかな??

むぅさんの息子くんが中学生になった時、希望の職場体験ができるといいですね♪
市内のいろいろな企業が協力してくれるのがうれしいですよね^^
市内に希望の職場がなければ「職場体験させてください。」って自分で依頼交渉するらしいですよ。
2012/3/4(日) 午後 2:16