6月9日、自民党は国旗損壊罪の制定に向けた法案を総務会で了承し、今国会での成立をめざす。
著しく不快感や嫌悪感を抱かせるような方法で、公然と国旗を傷つけた場合、2年以下の拘禁刑、または20万円以下の罰金とする罰則を設け、犯罪行為の判断は周囲の状況など客観的な事情を総合的に勘案するとしている。
自国の国旗でどのように表現するかは自らの由の範疇であり、迷惑(被害)を感じるかどうかは個々の理念や思いの問題で、そこには法の恣意的運用の危惧がある。従って罰則を設けるのは間違いだ。他国の国旗については損壊等を行った場合は他者に対する侮辱と解釈され損壊罪が適用される。
米国では「国旗保護法」という法律がある。しかしこの法律は1989年の最高裁判決によって違憲とされ、この判決を受けて行われた法改正も、改めて1990年に違憲判決を受けて国旗保護法の効力は事実上無効化した。理由として、国旗の扱いには言論と表現の自由があり、この自由はとりわけ政府批判の権利としては絶対に奪われてはならないとしている。表現の自由は「特に政府を批判する言論を対象とする」とし、多数意見として「国旗の特別な役割を守る方法は異なる考えを持つ人々を罰することではない」「批判を容認することが我々の強さを証し、源泉である」と述べられた。
ベトナム戦争に反対し星条旗を燃やした草間弥生氏、バンクシー氏は黒人差別に抗議してロウソクの火が星条旗に燃え移る作品をSNSに投稿。このような言論や表現の自由を軽々しく扱っていいのか。
国旗損壊罪には反対である。まして刑事罰を設けるなどは論外である。一党独裁国家中国の禁固刑を伴う神聖不可侵国旗法に倣うのか








