ガシツェ・ゴンパと草原の恵み | ルンタに乗って ~チベットに魅せられた或る日本人の手記~

ルンタに乗って ~チベットに魅せられた或る日本人の手記~

チベットのこと、中国生活のこと、徒然なるままに

DAY5

 

朝から悩んでいました。

 

僧坊にもおじゃまできたし、レゴンの主要ゴンパ(僧院)も行けた。

タンカも見られたし、場所を変えようか…。

 

 

レゴンの欠点は、交通がさほど便利ではないことでした。

北か、南かの選択しかないのです。

北に行けば西寧へ戻り、南へ行けばほぼずっと草原です。

 

 

なにより、私はこの先に行くよりもっとレゴンの人とふれあいたいと思いました。

もっとチベットのことを知りたい。生活を知りたい。

 

ただの観光だけど、観光客のほとんどいないこの町は

私を友人のように迎えてくれた気がしました。

それがとても心地よくて、温かくて…。

 

 

そして、最終日までレゴンの町で過ごすことを決めたのでした。

 

 

 

 

 

朝ごはんに羊の水餃子をいただき、

床屋さんで髪を洗って、

(宿にドライヤーが無い旅行中は、町の床屋さんで髪を洗いますw)

 

 

本日は、ガシツェ・ゴンパ(瓜什則寺)に出発~!

こうなったらマニアックな寺をせめて行くよ~っwwぱちぱちゲラゲラ

 

今回もお約束のぎゅうぎゅう詰めの乗り合いバスでw笑い泣き

 

 

ガシツェ・ゴンパに着くころは、バスの乗客は私1人になっていました。

 

 

どーんと広がる草原笑い泣き!!奥には雪山!!

アイ アム イン ザ チベーット笑い泣き!!

ふぉぉー笑い泣き笑い泣き!!!

 

 

そんな草原の中に、ガシツェ村はありました(海抜3300m)

 

 

ガシツェ・ゴンパの前で降りると、バスの運ちゃんも降りました。

 

運ちゃん「俺もお参りに行く。あんたも帰り道のバスなかなかつかまらんぞ」

 

そう言って、運ちゃんはここに来るまでに稼いだ運賃を全部握り締めて

一緒にお寺に入りました。

 

 

目の前が草原という開放感と、空の青とのコントラストが一際美しいゴンパでした。

 

 

運ちゃんは持ってきたお金をすべてゴンパへのお布施としていました。

 

これが「喜捨」っていうのかな…。

生活も裕福ではないと言っていたのに、午前中の売り上げを全部寄付するなんて、

私にはできるだろうか…?

 

チベットの人たちがいつも楽しそうにしているのは

その辺りにヒントがあるのかもしれません。

 

 

 

「よし、ヨーグルト買っちゃる!」

 

運ちゃんはゴンパの隣のヨーグルト屋(何でも屋…?)に入り、

 

常温で放置されたあやしいヨーグルトを買ってくれました。

 

手づかみで砂糖をふりかけられましたw

 

お腹こわさないかな…ドキドキ滝汗

 

 

ぱくっ

 

 

 

 

笑い泣き

 

 

 

笑い泣き笑い泣き

 

 

 

うまっっっっっ笑い泣き笑い泣き笑い泣き笑い泣き笑い泣き

な・に・こ・れ!!??

天地が逆転しそうな程うまい笑い泣き笑い泣き笑い泣き笑い泣き笑い泣き

 

いままで食べたヨーグルトで

ぶっちぎりの1位、

いや、今まで食べた食べ物の中でも

確実に上位にランクインレベルだっっぱちぱち笑い泣き!!

 

語彙力が貧弱な為、このようなわかりづらい表現しかできませんが、

とにかく、おいしい!!

 

まるでレアチーズケーキのような超クリーミーな食感と、

絶妙な乳臭さと酸味。

 

聞けばこの目の前の草原で育ったヤクの乳で作ったんだとか。

新鮮さもポイントですね。

 

 

草原の恵みを口いっぱいにほおばり、

ハッピーな気分でレゴンの町へ戻りました~。

運ちゃんありがと~。

 

 

 

 

 

kame「運ちゃん、これ往復の運賃50元」

 

運ちゃん「いらねぇ!」

 

kame「アセアセ!?」

 

運ちゃん「巡礼者からお金はもらえない。

あんたみたいなのを寺に連れて行くのが俺の積む功徳だ

 

 

 

大真面目にさらりと言った言葉にびっくりしました。

 

 

 

そして仏教徒でもなく、だだ寺フェチ・ラマフェチで巡っているだけの私は

少し恥ずかしく感じて、無理やり50元札を助手席にねじ込んでバスを降りました。

 

 

 

 

 

チベット族の、施しや奉仕の心に少し出会えた気がしましたほっこり