六本木のピラミテビルにあるギャラリー、ワコウ・ワークス・オブ・アートでパレスチナ出身のアーティストや詩人の作品を展示する「私が死ななければならないのなら、あなたは必ず生きなくてはならない」という展覧会をやっています。

展覧会のタイトルは昨年空爆で亡くなったリフアト・アルアライールという詩人の詩からとったもの。その詩は展示もされているし、印刷された小さなパンフレットは持ち帰ることまできます。


報道写真を使ったポスター、TVで何度も目にした光景です。

これもポスター。空にポツンとドローン、地面には病室のベッド。あの写真がアーティストの眼を通るとこうなるということなのでしょうか。



これはシンプルなメッセージ、この展覧会のキュレーションを担当したアーティストと長年の友人だという奈良美智がこの展覧会のために描いたものです。ジョン・レノンとオノ・ヨーコの「WAR IS OVER」はベトナム戦争を想定したものですが今では普遍的なものになってます。これもシンプルなので時事的だけど普遍的。

これも奈良美智。


牧歌的な畑とそこで働く人々を描いた絵です。栽培されているのは高品質なオレンジでイギリスなどに輸出されるもの。イギリスの二枚舌でイスラエルという国が作られ、そのイスラエルが国を挙げてこの人たちを追い出し、家や土地を奪い、「入植」という略奪と侵略が半世紀以上続けられています。一見明るく穏やかな絵ですが、見る者に突きつけて来るものは痛烈です。


絵とポスター以外にも彫刻などもあり、さらにガザの地図など資料もいろいろ展示されていて、私も読んだことがあるガッサーン・カナファーニーの小説「ハイファに戻って/太陽の男たち」もありました。「太陽の男たち」は映画にもなってます。もちろん私は見たことあります。

入場無料で6月29日までやってます。「パレスチナ問題ってよく知らないし興味ないけど奈良美智は見たい」って人でもぜひ見に来て、そして知ってください。