昨年の東京都美術館に続き、今度は国立新美術館でマティス展です。昨年のは絵画中心でしたが今回は切り絵中心だそうです。
前半撮影NGだったので今回写真少なめです。

全部で5つのセクションで構成されていて、1と2では最初期の古典的な静物画から印象派風、フォービズムを経て色彩の魔術師になるまで。彫刻も多く展示されていて、あと収集物の展示というのもあります。肘掛け椅子を描いた絵と実物の肘掛け椅子の展示は、マティスが形をどう捉えていたかがわかって良い企画だと思うんですが、裸婦を描いた絵の中に入っている火鉢とかの展示ってどうなんだろう。もっとわからないのが《小さなピアニスト、青い服》という小さい絵の背景となっている畳6畳くらいの大きなカーテンのような布。これ展示する面積があればもっと絵を展示できると思うのですが、もしかして作品数が少ないから嵩増し的な事してる?

気を取り直して次の第3セクションは、「ナイチンゲールの歌」というバレエのためにマティスがデザインした4体の人物の衣装、これはなかなかレアですね。

それから壁画《ダンス》のための小さな習作と壁画のスライドショー。
うーん、スライドかあ。一部でいいから写真を実物大に引き延ばしたのとか欲しかったなあ。

第4セクションの前半は切り絵の傑作で私の大好きな《ジャズ》など。
《ポリネシア、海》など本でも見たことない初めて見る切り絵がありました。特に《クレオールの踊り子》というのがいいですね、土着的でポップ。展覧会のHPに載っているので、遠くて見に行けない人は是非そちらで見てください。

第4セクション後半になってやっと撮影OKになります。

 《ブルー・ヌードⅣ》
余りにも有名なヌード、この簡潔さと誇張。


 《芦の中の浴女》
ブルー・ヌードの静的なバージョン。静謐な感じがします。


 《大きなアクロバット》
アクロバットですか、あり得ないほど後ろに身体を逸らしてます。筆に墨付けて一気にチャチャッと描いた感じです。それこそアクロバティックに。


 《花と果実》
大きいですね、壁一面の花たち。小さな果実のところは何かの動物の顔みたいにも見えて、何か可愛い。これは見ていると幸せな気分になってきますね。日本初公開だそうですが、この大きさだと当分来ないでしょうね。これはマティスが特に好きではない人でも必見です。