東京都写真美術館の「恵比寿映像祭 スペクタクル後」に行ってきました。
今回は映像の展示が今までよりかなり少なく、参加作家も少ないように感じました。
内容は、はっきり言って面白くなかった。

 

 《ストロボの雨を歩く》
回る傘にストロボを当ててアニメーションのように見せる、映画の原理の説明に使われるようなのが6点くらいあって、オイオイって感じ。

ちょっと面白い試みもありましたけど、今回は書きません。

特に3Fは大量の歴史資料の展示が中心で、映像祭じゃなくいつもの収蔵品中心の写真の歴史展示でやってくれ、と思いました。

地域連携プログラム「YEBIZO MEETS」では面白いのがありました。
MA2 Gallery では写真家で登山家の石川直樹の新作展「DENALI IN THE MIDNIGHT SUN」コロナ禍で海外に撮影に行けないので、今まで撮った写真を使った作品を制作してるそうです。

子供のころ青写真ってやりましたけど、紙にその液を手塗りして、そこにプリントしてます。

 


どこか幻想的で、懐かしい感じがします。

NADiff a/p/a/r/t 3FのMAMではアントワン・ダガタ展「VIRUS」、フランス出身の写真家の日本初公開のシリーズです。

フランスでロックダウンが始まってから、サーモグラフィで撮影されたものです。

人のいなくなった街や検査待ちの行列、病院の診察や肺炎の治療など、実際には昼間の屋外や明るい診察室がまるで闇の中みたい、そこに輪郭のボヤケた人々の、熱のある部分だけが浮き上がります。そしてその熱は人の生命の証であると同時にウィルスがもたらすものでもある。

ロックダウンのドキュメントであると同時に、人間とウイルスの闘いの表現になっています。

確かにあのころは日本でも、先の見えない闇の中を行くような感じがした。

これは衝撃的な写真展でした。恵比寿映像祭は20日までですが、こちらは3月6日までやってます。できるだけ多くの人に見てほしい。