教員が児童・生徒に寄り添うべき時間の減少
教員は、まず児童・生徒に寄り添う必要がある。
しかし、その時間を奪ってしまうような事務処理が、非常に多く存在している。
省庁からの一方的な通知
例えば、各省庁から「〇〇の教育を実施せよ」といった通知が下りてくる。
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環境省が設置されれば「環境教育を実施せよ」
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消費者庁が設置されれば「消費者教育を実施せよ」
このような通知が次々と届くのである。
いじめ問題と過剰なアンケート
また、いじめ等の問題が発生した場合には、
国会議員、県議会議員、市議会議員らが質問を行う。
その結果、アンケート調査が30件も送られてくることになる。
学校が「流通網」として使われる実態
さらに、学校が「流通網」として利用される傾向も見受けられる。
これはどういうことかと言えば、たとえば税金の広報を目的として、
**国税庁が「税に関する作文を書かせる」**よう求めるのである。
しかもその対象は、小学生や中学生である。
作文は本当に書きたいのか?
しかし、小学生や中学生が税金についての作文を書きたいと思うだろうか?
それは定かではない。
そもそも書きたくない児童・生徒も多い中、強制的に書かされるという現状が存在している。
教育現場への負担を見直すべき時
このように、
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学校が流通網として利用されたり
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レッテル付きの教育が押しつけられたり
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アンケートが次々と送られてくる
といった状況は、やはり改善されなければならない。
事務処理削減が教員不足の鍵に
要するに、教員が担っている過剰な事務処理を削減する取り組みを開始する必要がある。
これによって、
「教員が不足している」という現状も、
大きく改善される可能性があるのである。
教師のなり手不足と現場の課題に関する資料
1. 教師の人気低下と辞退の実態
■ 高知県の事例
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2025年、高知県の教員採用試験で合格者280人のうち約7割(204人)が辞退。
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採用予定は130人だったが、追加合格13人+再募集を12月に実施予定。
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「教師になりたい人なんていない」との声も。
2. 教師という職業の魅力低下の要因
■ 労働環境の過酷さ
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激務・低賃金・残業代が出ない。
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保護者の顔色を気にして「叱れない」などのストレス。
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文科省も調査で「教師不足が前年より悪化」とする自治体が3割超。
■ ブラックな現場環境
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「学校の先生は激務」というイメージが定着。
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過重な労働が改善されないまま続いている。
3. 教育現場の現状と課題
■ 部活動や授業の外部委託の必要性
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部活動を地域の専門人材に外注すれば効率的(例:元バスケ選手に外注)。
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授業もYouTubeなどでの遠隔教育+個別サポートのハイブリッド型に。
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地域の大学生が補助に入り、教師の仕事を分担可能。
■ 教師の仕事の削減と分業化
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すべてを教師が担うのは限界。
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授業だけでなく、生活指導・保護者対応・部活・事務作業等が重荷。
4. 教師不足が進む背景
■ 試験スケジュールの早期化による滑り止め化
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高知県のように試験を前倒し実施すると、**他県・企業の「滑り止め」**として受験される。
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結果的に本命の他自治体や企業に流れるケースが多い。
■ 給与・待遇の改善が追いつかない
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民間企業は給与を上げ、好条件で人材を確保。
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教師は待遇面で不利。
5. 国際比較:教師の業務負担の異常さ
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日本の教師は世界的に見ても業務量が非常に多い。
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事務処理・校務分掌・多様な外部対応(環境教育・消費者教育など)を一手に引き受けている。
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教員が「国や自治体の流通網」として使われ、アンケート・作文などが頻繁に降ってくる。
6. 教師の社会的評価とメディアの影響
■ 昔に比べてリスペクトが低下
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ネット上で教師が晒されたり批判されたりすることで、社会的地位や尊敬が失われつつある。
7. 解決策の方向性
■ 政策的提案
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残業代の支給を明文化。
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業務のアウトソーシングによる業務量の削減。
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教育ICTの活用(動画授業・オンライン教材)。
■ 現場の改革
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教師が児童・生徒にしっかり寄り添える時間を確保するには、事務作業の外注化・合理化が急務。
8. 結論:教師という仕事の再構築が必要
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現代の教師像は、かつての「聖職者的存在」から、現実的な業務バランスの取れた専門職へと再定義する必要がある。
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それに伴い、労働環境・待遇・教育の仕組み自体の改革が求められている。