不祥事探しは政倫審でするものらしいが(https://twitter.com/avcd_jp/status/522946567557238784)、民主党もマスメディアも、そんなことはお構いなしである。
野党は原発再稼動を妨害すべく、経済産業大臣を狙い撃ちにするだろうという見方は組閣当初からあったような気がするが、案の定、小渕優子経産大臣が狙い撃ちに遭った。
相当杜撰な経理をしており、票の買収も疑われているとのこと(https://www.youtube.com/watch?v=JrJf7rTMWAY)。
小渕大臣は、言い逃れることができず、辞意を固めた(http://www.chunichi.co.jp/article/front/list/CK2014101902000071.html)。
「身体検査」はどうなっていたのかという声がある一方で(https://twitter.com/smith796000/status/523242072124301312)、彼女の失脚は親韓派を削ぐことになり、悪い話ばかりでもないという声もある(https://plus.google.com/100335851073266100431/posts/g7adzNce2XL)。
政治に関心が薄い人から見れば、小渕大臣がどういう派閥でどういう政治信条を持っているかなど知らないわけで、安倍政権への不信感が高まり、政権支持率は下がるだろう。
こういう事態は好ましくない。
倉山満先生が運営するチャンネルくららでは、第一次安倍政権の時のように、「辞任ドミノ」になりやしないかと危惧する。
「政府「辞任ドミノ」警戒 よぎる第1次政権の悪夢 再増税10%を何としても実行したい財務省が・・」 チャンネルくららブログ2014年10月18日
http://ameblo.jp/channelcrara/entry-11940736581.html
このブログ記事で、塩崎恭久厚生労働大臣が、第一次安倍政権の時に本間正明氏を政府税制調査会会長に据える人事を仕切って財務省の逆鱗に触れ、現在の第二次安倍内閣では消費税再増税に反対し、またも財務省と対立関係にあることが伝えられている。
本間氏は失脚したが、本間氏の不祥事をリークしたのは財務省ではないかと噂されている。
リーク先は、ウィキペディアを見ると、週刊ポストのようである(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%AC%E9%96%93%E6%AD%A3%E6%98%8E#.E4.BA.BA.E7.89.A9)。
で、現在発売中の「週刊ポスト 平成26年10月24日号」を見てみたら、なんと、塩崎大臣の不祥事をすっぱ抜いたとする記事が出ていた(http://www.weeklypost.com/141024jp/index.html)。
これは偶然だろうか。
記事の書き出しはこうである(37ページ)。
「 安倍改造内閣の目玉閣僚が職権を使って地元事業者に利益を誘導しようとする”自民党らしすぎる”醜聞が、出所も真偽も不明の1通のメール文書に記されていた。大臣に就くほどのベテラン政治家がこんな露骨な「口利き」の記録を文書で残すものだろうか。「政治謀略に使われた偽物かもしれない」と慎重に動き始めた本誌取材班だが、事態は思わぬ展開を見せた。」
「出所も真偽も不明の1通のメール文書」って・・・(その後、塩崎大臣の息子により、メールは本物だとわかる。ただし、不正入手の疑いあり。)。
記事は「「口利き」に他ならない」と語気を荒げるが、そんなに問題なのだろうか。
老人ホーム開設許可が松山市から下りないという陳情があり、塩崎事務所の秘書が厚労省に問い合わせて、厚労省が松山市に許可は適法だと通知し、松山市から許可が下りた。
記事はあれやこれやと書き立てるが、あくまで適法である。
確かに、塩崎大臣の地位を考えれば、疑念を持たれてもやむを得ないところではあるが。
記事を読む限り、あまり問題だとは思えなかった。
むしろ、適法なのに許可しない方が問題なのでは。
とにかく、安倍総理に近しく、消費税増税反対派の塩崎大臣が狙われているのは間違いないと思う。
そういえば、第一次安倍政権って、「消えた年金」問題が痛手になり、その発火点は社会保険庁(厚労省の下部組織)だったか(http://youtu.be/sXnw35rTUy4?t=6m43s)。
週刊ポスト今号が気になったのは、塩崎大臣の不祥事の記事ではなく、消費税増税賛成派の有識者の一覧表が載っていたからだ(34ページ)。
表紙には「安倍自民と財務省に媚を売る者たちに、どんな学識が有るか問う」と書かれているが、安倍総理は第一次安倍政権で消費税増税せずにプライマリーバランスを最も改善したことを自慢しており、消費税増税反対派と考えるのがよく(http://ameblo.jp/bj24649/entry-11875914413.html)、ミソもクソも一緒にしたような文句は気に入らないが。もちろん、クソは財務省の方である。
週刊ポスト今号は、消費税増税賛成派を批判しつつ、消費税増税反対派の塩崎大臣叩きをしており、意図がわかりかねるところではある。とにかく安倍が気に入らないということだろうか。
記事を見ると、「アベノミクスは完全に失敗したことは明らかだ」と書かれており、ここでもアベノミクス三本の矢と消費税増税をごっちゃにし、ミソもクソも一緒にしたような論調である(34ページ)。記者が消費税増税に反対する理由も、社会保障に使われるべき消費税が実際には公共事業のバラマキに使われている、というもののようで、いまいちピンとこない。社会保障に使われるのなら賛成なのだろうか。しかし、片岡剛士氏の消費税増税反対論を紹介しているところには好感が持てる(36ページ)。
本誌に掲載されている消費税増税賛成派の有識者を紹介する。
財務省の犬もしくは経済オンチだと思われる。
青柳剛(群馬県建設業協会会長)
井伊雅子(一橋大学教授)
稲野和利(日本証券業協会会長)
岩田一政(日本経済研究センター理事長)
逸見直人(UAゼンセン会長)
岡崎誠也(国民健康保険中央会会長・高知市長)
奥山千鶴子(NPO法人子育てひろば全国連絡協議会理事長)
菅野雅明(JPモルガン証券チーフエコノミスト)
熊谷亮丸(大和総研チーフエコノミスト)
榊原定征(経団連会長)
佐藤優治(全国介護事業者協議会理事長)
白川浩道(クレディ・スイス証券チーフエコノミスト)
高田創(みずほ総合研究所チーフエコノミスト)
武田洋子(三菱総合研究所チーフエコノミスト)
立谷秀清(福島県相馬市長)
鶴田欣也(全国中小企業団体中央会会長)
寺門一義(全国地方銀行協会会長・常陽銀行頭取)
土居丈朗(慶応大学教授)
中空麻奈(BNPバリパ証券投資調査本部長)
西岡純子(アール・ビー・エス証券東京支店チーフエコノミスト)
長谷川閑史(経済同友会会長)
平野信行(全国銀行協会会長)
古川康(佐賀県知事)
三村明夫(日本商工会議所会頭)
横倉義武(日本医師会会長)
吉川洋(東京大学教授)
井伊雅子(一橋大学教授)
稲野和利(日本証券業協会会長)
岩田一政(日本経済研究センター理事長)
逸見直人(UAゼンセン会長)
岡崎誠也(国民健康保険中央会会長・高知市長)
奥山千鶴子(NPO法人子育てひろば全国連絡協議会理事長)
菅野雅明(JPモルガン証券チーフエコノミスト)
熊谷亮丸(大和総研チーフエコノミスト)
榊原定征(経団連会長)
佐藤優治(全国介護事業者協議会理事長)
白川浩道(クレディ・スイス証券チーフエコノミスト)
高田創(みずほ総合研究所チーフエコノミスト)
武田洋子(三菱総合研究所チーフエコノミスト)
立谷秀清(福島県相馬市長)
鶴田欣也(全国中小企業団体中央会会長)
寺門一義(全国地方銀行協会会長・常陽銀行頭取)
土居丈朗(慶応大学教授)
中空麻奈(BNPバリパ証券投資調査本部長)
西岡純子(アール・ビー・エス証券東京支店チーフエコノミスト)
長谷川閑史(経済同友会会長)
平野信行(全国銀行協会会長)
古川康(佐賀県知事)
三村明夫(日本商工会議所会頭)
横倉義武(日本医師会会長)
吉川洋(東京大学教授)
消費税増税に賛成する証券会社に資産運用を任せたら、スっちゃうかもね。
BNPバリパ証券って、河野龍太郎を思い出すなぁ(https://www.youtube.com/watch?v=LJI1wGKQj1o)。ろくな会社じゃないな。
熊谷亮丸はあちこちで名前を見かけるが、典型的な財務省御用学者だ(倉山満「増税と政局・暗闘50年史」(イースト・プレス、2014年)118ページ)。
岩田一政は移民受入推進論者でもあり、売国奴なんじゃないかと思う(http://www.huffingtonpost.jp/2014/02/24/immigration-politics-japan_n_4851144.html)。
政界では、消費税増税を巡って暗闘が繰り広げられている。
麻生太郎財務大臣の消費税増税に関する発言もブれている(http://www.kurayama.jp/modules/wordpress/index.php?p=1297、http://www.kurayama.jp/modules/wordpress/index.php?p=1299)。結局、増税推進になっているけど。
最近は、消費税増税しないと少子化対策できないとか言っているそうで(http://www.asahi.com/articles/ASGBK4H8MGBKULFA00R.html)。
そんな話ははじめて聞いたわけだが、三橋貴明氏は、麻生大臣を批判すべきでは。
「呆然」 三橋貴明ブログ2014年10月19日
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-11940973797.html
「 わたくしが最も嫌う手法は、よく書きますが、
(中略)
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-11940973797.html
「 わたくしが最も嫌う手法は、よく書きますが、
「Aだ。故に、Bだ」
と、主張しておきながら、「A」が成り立たないことが明らかになった途端に、
「いや、Cだ。故に、Bだ」
と、結論だけを変えずに、そこに導くためのロジックを変更するやり方です。増税問題、公共投資問題、移民問題、TPP問題など、とにかく「彼ら」は結論だけを変えずに、そこに至るまでのロジックをコロコロと変えてきます。(中略)
要するに、消費再増税という結論だけは絶対に変えずに、そこに至るロジックをあれやこれやと主張していたわけですが、現実の経済指標があまりにも悪く、増税議論がわけが分からない状況に突入しているのが現在の日本というわけです。
正直、97年に我が国をデフレに叩き落とした消費税増税問題について、この程度の稚拙な議論しかなされていない日本の政治の現状こそが、本当の意味で「 呆然 」なのでございます。
呆然としている場合じゃなくて、麻生大臣が三橋氏の最も嫌いな手法を使ってるわけで、麻生批判はよ。
アベノミクス三本の矢は、順調に機能していたが、消費税増税で腰折れした。
ならば、少なくとも、増税前の5%に税率を戻す減税をしてほしいと思う。
個人的には、消費税再増税を阻止したら、閣僚の不祥事などで低下した政権支持率は回復するのではないかと思う。
安倍総理には、暗闘に勝ち、消費税再増税を阻止し、日本経済の希望を繋いでほしく思う。