今さら後追いしても仕方ないので、少し変わった取り上げ方をしてみる。
小保方論文について、皆さんはどう思うだろうか。
最先端の研究であり、真偽の程はよくわからない。
しかし、どうやら小保方氏はアカデミズムの観点から許されない論文を書いたらしい。
適切な画像を掲載していたかどうかが疑わしいようだ。
もし小保方論文が間違っているのならば、その間違いが明らかにされるべきだ。
大体、こういうことは考えるのではなかろうか。
学術論文に誤りがあるのならば、それは是正されなければならないと考えるものだろう。
宗教と学問は、真理の探究において異なる。
宗教は、経典そのものが真理である。
学問は、真理が何かを探究するものである。
学問においては、論文を盲信するということはない。
学問は、盲信せず、批判的精神を持ちながら、理解を得るものである。
ところで、倉山満先生が、以下のブログ記事を公開した。
「三橋貴明殿への質問状」倉山満ブログ2014年3月23日
http://www.kurayama.jp/modules/wordpress/index.php?p=1209
「 たった今、以下の質問状を三橋メルマガのお問い合わせアドレスに送りました。
ここに公開します。
三橋貴明殿
本日届きましたメルマガに関して、疑問点がありましたので、ご質問させていただきます。
http://www.mitsuhashitakaaki.net/2014/03/23/
一、下記の部分を、出典をご教示いただきたい。
新自由主義者の誰の、どの著書の何頁で述べられているのかということにございます。
安倍政権は産業競争力会議や経済財政諮問会議の「民間議員」の意 見を取り入れ(もしくは民間議員を利用し)、
外国人の移民や外国人労働者の増強、扶養控除の縮小、法人税減税、所得税に上限設定、道州制、雇用の流動性強化といった、典型的な新古典派的な政策を怒涛の勢いで進めていっています。
なぜこれらの政策が「典型的な新古典派的な政策」になるのかも合わせてお知らせいただければ幸いにございます。
二、安倍政権への批判を強める理由に、消費増税が挙げられていないのはいずれの理由か。
(もちろん、複数回答可)
1.メルマガで言及されている通り、消費増税を推進しているのは財務省であって、安倍首相は不本意だから。
2.消費増税は安倍政権批判を強める重要な理由ではないから。
3.その他。
以上、御多忙のところ恐縮ですが、48時間以内にご返答お願いします。
なお、広く疑問を世間に共有したいため、本質問状を私のブログで公開させていただきます。
あしからず。
「憐れみをかけてあげよう」倉山満ブログ2014年3月23日
http://www.kurayama.jp/modules/wordpress/index.php?p=1210
「 私、悪意がある訳ではなく、読者として質問しただけなのに、何がそんなに不都合だったのかなあ~。(微笑)
「出典は何か?」など、すぐに答えられるはずだが。
そもそも、三橋批判者よりも、むしろ支持者に有益な質問ではないのかなあ。
そんな簡単な質問にも答えられないはずはないのだが。笑
もし答えられないと言論人としての能力を問われるくらい簡単な質問のはずだが。
レスを見ても、「お前が先に答えろよ」という頓珍漢な反応ばかり。
なぜ「出典は何か?」という質問にそういう反応が返ってくるのだ?
そんな簡単な質問くらい三橋殿が楽に答えられると信じていないのか。
そういう質問自体が、三橋殿を貶めていることに気づかないのかね。
言っておくが、管理人の基本方針として、匿名者の長ったらしいレスは、私のところに届かないようになっているので悪しからず。
ただし、最も笑わしてくれたレスには敬意を表して紹介。
まさひろ
新自由主義者の思想背景は、キリスト教的価値観。詳しく理解するには小室直樹・山本七平・岸田秀を読めば、かなり理解できる。あと直接電話しろ
申し訳ないが、笑い死にしそうになった。
小室・山本・岸田の著作を読めば、
「外国人の移民や外国人労働者の増強、扶養控除の縮小、法人税減税、所得税に上限設定、
道州制、雇用の流動性強化」が、
「典型的な新古典派的な政策」だとわかるのか?
だったら、どの本の何頁か示せば良いのでは?
ありがとう!って、言ってあげるから。笑
示せない時点でまさに三橋信者としても、人生が終わっている。
そもそも、小室・山本・岸田の三人は、新自由主義者だったのか?
質問の要件をはずしているので、零点。
考えると、こやつは会話が通じていない時点で狂信者か。
今後は「患者」と呼んであげよう。
それにしても、教祖として崇めている割には、
「誰の」「どの本の」「何頁」を読めば、「典型的な新古典派的な政策」か書いているのか、お忙しい三橋殿に代わり示せるはずなのに、誰一人、本当に誰一人、示していない。
あきれる他ない。
さすが、「患者」。
ちなみに、「教祖」とは三橋殿を揶揄しているのではなく、ネットで三橋氏の言説を利用しつつ、私や私の仲間を攻撃してくれた連中への批判なので誤解無きよう。
あくまで「患者」を攻撃しているので、薄弱な国語力で勘違いしないように。
別に、お忙しい三橋殿に代わって、「患者」どもが答えてみても良いぞ。
新自由主義者の、誰の、どの本の、何頁を読めば、
「外国人の移民や外国人労働者の増強、扶養控除の縮小、法人税減税、所得税に上限設定、
道州制、雇用の流動性強化」が、
「典型的な新古典派的な政策」だとわかるのか?
ついでに、それが三橋氏の著作のどの本の何頁に示されているか、教えて欲しいものだ。
以上の質問の条件をすべてを満たす解答を寄越した者には、
本名を名乗れとか言わないので、お気軽にどうぞ。笑
褒美として、患者呼ばわりはやめてやろう。
こちらは、教えてもらう立場なので、礼儀正しく下手に出てあげてるだろ?
答えもできないのに、私や私の仲間の悪口をまき散らしたい奴は、
2ちゃんねるの倉山スレにでも行け。
あそこは解放区だ。笑
四人ほど、三橋狂信者もとい患者が暴れているが、
心優しきネット山賊たちは病人どもを温かく受け入れてくれるだろう。そのうち、スレッドのタイトルを
【三橋信者は】倉山満を語るスレ【患者】
とかにしてくれるだろう。
ということで、患者諸君の検討を祈る。
繰り返すが、お前らに挑戦権をやるぞ。患者認定されたくなければ、まともに会話してみな?
新自由主義者の、誰の、どの本の、何頁を読めば、
「外国人の移民や外国人労働者の増強、扶養控除の縮小、法人税減税、所得税に上限設定、道州制、雇用の流動性強化」が、「典型的な新古典派的な政策」だとわかるのか?
それが三橋どのの著作のどの本の何頁に示されているか
倉山先生のこの2つの記事を読んで、どう思うだろうか。
特に、チャンネル桜をよく見ている保守的な国民は。
上の記事に、こういうコメントがついていた。
「倉山は宣戦布告するべきではなかった。もし倉山が三橋を論破すれば、三橋を取り立ててきたチャンネル桜の評価が失墜する事になる。そうなれば、水島や井上が倉山潰しに全力を傾ける事になる。何が言いたいか分かるか。倉山はこの戦いの結果に関わらず重傷を負うという事だ。十月一日の傷が完治していないのに無茶をするな。考え直せ。まだ間に合う。
この永世中立なる人は、名前からして、倉山満先生と三橋貴明先生の間に立ち、仲を取り持とうとしているのだろう。
このコメントを見て、どのような感想を抱いただろうか。
このような態度は、学問として正しいのだろうか。
余談だが、倉山先生によれば、中立とは、双方の相手国に対抗できる実力を備えてこそとれる態度である(「第1週3回「鎖国」中の日本【CGS 倉山満】」https://www.youtube.com/watch?v=b39KRgCZA_Q参照)。
永世中立氏の態度は、議論を避け、自分の世界観が崩れることを恐れるものであり、保守ではなく、保身である。
その上、三橋先生を批判すれば「重傷を負う」などと脅している。
こういう脅し自体がおかしいのだが、チャンネル桜が倉山先生に対してどうやって重傷を負わすのだろうか。言論戦で倉山先生が重傷を負うとは考え難いが。
それに、重傷を負うという損をするから黙った方が得だ、などと言う損得勘定は、学問的議論に持ち込むべき価値観ではない。
永世中立氏の態度は、議論を避ける事なかれ主義であり、日本人の欠点である。
ところで、本ブログ開設のきっかけの1つは三橋先生にある(http://ameblo.jp/bj24649/entry-11438588391.html)。
私は、三橋先生の著書をたくさん購読した。
しかし、私も、三橋先生の言説を2年ほど聞いていて、三橋先生は統計データについては出典を明らかにするが、経済学については出典を明らかにしないことについては気になっていた。経済学上争いがないことについてまで出典を付す必要はないのだが、どうやらそうでもないようだ。
特に、「【古谷経衡】さくらじ#110、三橋貴明&さかき漣「顔のない独裁者vs顔の出ない出演者」【saya】」(https://www.youtube.com/watch?v=BbDFuqC_kcw)には疑問を感じた覚えがある。新自由主義に基づく経済政策を推進すると歌も自由に歌えなくなる、などというおどろおどろしい話をしていた覚えがあるが、新自由主義とはそういうものなのだろうか。
ちなみに、この後、古谷氏は三橋貴明経済塾に入塾する(https://www.youtube.com/watch?v=ADYO3rvIPXA)。
大学で学問を経験した者ならば、論文を書いた経験がある(ことになっている)。
論文を書くに当たっては、検証可能性を担保しておくため、出典を付す(私はこう教わった)。
本ブログも、できるだけ出典を明らかにするようにしている。
倉山先生は、三橋先生の経済学を語る論考に出てきた経済学用語の出典を問うているだけである。
これは学問に携わる者ならば当然の指摘だ。
TPP反対で盛り上がっていたとき、保守的な皆さんは、どういうことを言っていただろうか。
「経済学者は信用できない」などと言っていたのではなかったか。
信用できる経済学を求めるならば、出典を明らかにすることくらい求めてもよいではないか。
マスメディアを批判するとき、保守的な皆さんは、どういうことを言っているだろうか。
「マスコミは本当のことを伝えろ」などと言っているのではないか。
ならば、三橋先生がどの程度本当のことを言っているかも、検証してよいのではないか。
なぜこのタイミングで倉山先生はこのようなブログ記事を書いたのだろう。
私は、2つの意味があると思っている。
1つは、田母神俊雄閣下への支援である。都知事選を見るに、現在、田母神閣下の経済政策のブレーンは三橋先生である。三橋先生の経済学的知見に誤りがあれば、それは田母神閣下の信用にも関わってくる。大阪市長選が終わり、これから田母神新党結成の動きも活発化するのではないかと思うが、田母神新党を一大勢力にしたいのならば、議論をして、誤りがあれば是正し、政策に磨きをかけていくべきである。というより、倉山先生の場合、そういう生ぬるいことは考えず、田母神閣下は三橋と縁を切れ、と考えているような気はする。
もう1つは、1つ目と表裏の関係でもあるのだが、麻生太郎財務大臣に対する批判である。田母神閣下を自衛隊から更迭したのは麻生政権である。田母神閣下は麻生総理はバカだという認識であり、不信感を抱いている(チャンネルくららでの対談にて)。他方、三橋先生は、麻生大臣と親しくしており、三橋経済論は麻生政権の経済政策を支持する意味を持つと言ってよかろう。その麻生大臣が消費税増税を推進している。倉山先生は消費税増税断固反対の声を最も大きくあげている言論人の一人であるが(他に何人いるのかという話にもなるが)、かかる麻生大臣およびその支持者に対する批判は必要であるという認識があろう。
別に、倉山先生のこのブログ記事が、三橋先生の全てを否定しているわけではない。
三橋先生は新自由主義を批判するが、倉山先生は三橋先生が批判する新自由主義の内容を問うのみで、三橋先生自身の説を否定してはいない。
この程度のことでヒステリックになっているようでは、戦後レジームからの脱却など無理な相談だろう。
憲法論になど堪えられまい。
「チャンネル桜の名誉を守るために三橋論考の出典を疑問視してはいけない。」
こういうことを言う人は、「日本の生物学界の名誉を守るために小保方論文の画像の出典を疑問視してはいけない」というのに等しい。
保守勢力がそんなことでは、田母神新党に賛同する人を広く集めることはできないだろう。
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※ 個人的には、三橋先生のいう新自由主義とは、主に竹中平蔵教授の経済論だと思う。
三橋先生が安倍政権批判の理由に消費税増税を挙げないのは、財政出動で景気対策をすれば消費税増税によるデフレ効果を相殺できると考えているからだと思う。