自民党と日本維新の会が連立政権樹立の合意に達した。
「【速報】自民党・日本維新の会 連立政権樹立で合意」 YouTube2025年10月20日
国民民主党は連立政権入りするのか。
7月の参院選で参議院でも与党が過半数を割り、国民民主党への注目が増したことだろう。
4日、自民党は新総裁に高市早苗氏を選出。
自民党はまず国民民主党との連立交渉を開始した。
そして、青天の霹靂のような公明党の連立離脱。
※ この点、公明は、自党より先に国民と会談したことを連立離脱の理由の1つに挙げているが、総裁選直後に自民は公明に会っていて、公明は嘘つきだ、という指摘がネット上にある。しかし、公明が問題視しているのは、自党との連立協議がまとまらないうちに自民が国民との連立を協議した点であって、公明は嘘はついていない。
公明党抜きでは過半数に達しないと、国民民主党が連立協議から離脱。
すると、日本維新の会が自民党に接近。
そして20日、自民党と日本維新の会が連立の合意に達した。
「【高市総理誕生へ】「玉木さんはハードルを上げすぎた」自民維新が連立へ…玉木代表は“恨み節” 駆け引きの舞台裏|ABEMA的ニュースショー」 YouTube2025年10月20日
国民民主党には、立憲民主党も秋波を送っていた。
野党が一致結束して、首班指名は玉木雄一郎。
しかし、玉木氏は、基本政策が合わないとして、立民からの誘いを断った。
結局、玉木氏は、自民党との連立政権に入って大臣になるチャンスを逃し、立民と組んで総理大臣になるチャンスも逃した。
「玉木は立ち回りが下手だった。」「玉木は政治に責任を持つ覚悟が足りなかった。」
玉木氏の恨み節のような動画が出たこともあって、政治に関心の強い人々からこういう声が聞こえてくる。

しかし、玉木氏が連立参加に慎重だったのは理解できる。
岸田政権で本予算に賛成したけどトリガー条項凍結解除は実現せず。
石破政権で文書まで交わして三党合意してもガソリン暫定税率廃止など実現せず。
2度立て続けに自民党から合意を反故にされている。
これ以上騙されるわけにはいかず、合意を履行させるにはいかに立ち回るべきか、慎重になっていただろう。
【一つ一つ確認しながら連携のあり方を決めていきます】
— 玉木雄一郎(国民民主党) (@tamakiyuichiro) October 16, 2025
維新は決断したのに国民民主党は決断ができない、といった批判をいただきます。昨夜の番組でも同じような質問を受けました。… https://t.co/mF2AIDYgmU
選挙ドットコムちゃんねるの解説が腑に落ちる。
朝日新聞の記者だが、今野忍氏の解説はレベルが高く、面白い。
玉木氏については、既に2度「食い逃げ」されていると、理解を示す(後掲動画3分50秒~)。
議員定数についても、適正な人数と適正な選挙制度を示すべきとし、その通りだと思う。
「【自維連立成立】企業団体献金より議員定数削減?影響は比例議員に?少数政党は反発/自民議員は公明党病を克服できるか?/まさかの年明け解散の可能性!?/高市内閣女性閣僚が最多!組閣人事は?|選挙ドットコム」 YouTube2025年10月20日
国民民主党の連立入りはもともと困難だった。
やはり支持母体の連合、つまりは労働組合だ。
国民民主党は労組に支持されており、経営者側の自民党とは相性が悪い。
連合は、「連立入りなら組織内議員を引きあげることも議論しないといけない」と牽制した。
また、自民党と連立した政党は、公明党を除いて消滅してしまっている。
公明党は創価学会という確固たる支持母体を持っており、自民党に取り込まれることはなかったが、自民党という巨大政党は連立相手を取り込んでしまう。
特にいったん連立に参加すると、連立から離脱するのが難しい。政権与党を味わった議員が自民党に取り込まれ、無傷で離脱できない。
現状で国民民主党が連立に参加すれば、連合からの支援を失い、自民党にも取り込まれ、玉木氏は大臣になれるが党は消滅するという事態にもなりかねない。
スキャンダルなどで追及されれば、その大臣の地位もあっという間になくなるかもしれない。これまでのように自民党に騙され、政策も実現しなければ、無党派層からの支持も失う。
国民民主党の連立参加はハイリスクであり、玉木氏が連立入りに慎重だったのはもっともだろう。
「松井一郎氏が『高市・吉村会見』生視聴 自維連立の懸念は“自民党の飲み込む力”「人間関係が濃厚になるゆえブレる可能性」 副首都構想は「早く実現を。大阪都構想とは別に考えるべき」(2025年10月20日)」 YouTube2025年10月20日
私としては、国民民主党には、自民党と連立せず、当面は野党第一党を目指してほしいと思う。
日本政治が不健全なのは、政権交代可能な野党が存在せず、野党第一党が反日政党であること。私はそう思っている。
政権与党でいたい自民党。野党でいいから憲法改正を阻止できる程度に議席を持っていたい社会党。
この55年体制が、ずっと続いている。
自民党は緩み、憲法改正も実現しない。
こんなくだらない状況は終わってほしい。
そのためには、「立国逆転」。
現在、衆議院では、立民の議席数が148なのに対し、国民は27。参議院では、立民が38なのに対し、国民が22。
立民の方が圧倒的に大きい。旧民主党の組織を継いでいるのが立民だからなのだろう。
バカバカしいと思う人もいるかもしれないが、私としては、国民民主党には、立憲民主党に代わる野党第一党を目指してほしく思う。




