クリスマスの中華街はメチャ混みだった | BJ-M

クリスマスの中華街はメチャ混みだった

クリスマスと言えばレストランで食事?

ってイメージがあったのはもう過去のこと。

 

コロナの縛りが無くなって、色々な所へ行きたい人が多いのだろうけど

どこの飲食店も滅茶苦茶混んでるようで、中華街でもメインストリートは歩けない

って感じがあった。

 

 

 

 

コロナ前からの風景だけど、とにかく立ち食いな人が多すぎる。

 

安上がりなのとすぐに移動ができる利点はわかるけど、

クリスマスのデートでも立ち食いなの?って思うのは自分だけだろうか。

 

そんな日に来る愚行をしながら批判はいかんよなぁ・・と思いつつも、

ウィークデイのランチを楽しみたかったのだけど、いかせん時間が遅かった。

 

時計を見れば14時半を過ぎていた。

 

中華街のランチ営業は14時までな所が一般的。

一部の店で15時までやっているけどそんな店は特別な理由があるか発展途上な店が多く、

営業しているけどそもそもランチが無い、といった店もまた多いのだ。

 

行きたかった「楽園」はLOが14時で閉店が14時半だから、アウト!

ランチは無いけど営業してる「愛群」か15時までランチ営業している「同發」?

 

・・・って今日、月曜じゃん! どっちも定休日じゃん!!

あ、ギリギリ間に合いそうな「一楽」も休みかよ・・・(T_T)

 

「楽園」の「カニ玉」、食べたかったなぁ・・・と思いつつ、

人混みを避けて顔なじみの「蓬莱閣」方向へ足を向ける。

(餃子&ビールも楽しいしね)

 

最悪、「香蘭」(カフェ)がやってたらオムライスとか食べられるしね・・

と自分に言い聞かせたのは、中華街まで来て引き返す事が悔しかっただけのこと。

 

あ!

「許厨房」って15時までランチ営業やってるじゃん!?

 

あ〜盲点だったわ。

ここでカニ玉を食べちゃうってのはアリだな。

 

と言う事で入店すると、なんと客が皆無。

 

これってもう、客が来ないからアウトな状態か?

まだ30分はあるから頼んでみるか。

 

 

「すいませ〜ん、まだ良いですか?」

 

「・・・いらっしゃいませ、どうぞ〜」

 

 

良かった〜

1人用の小さい2人掛けテーブルに座って、

まずは鉄板なパターン、「ビール&皿ワンタン」だよね!

 

 

 

  

美味いわ〜〜

これは1人で何皿も食べられそうで、恐いわ〜

 

白髪ネギとワンタンを一緒に食べると、

もうエンドレスに食べたくなるくらいに美味い!

 

 

「すいません、あと『カニ玉』と『焼売』をお願いします。

 ビールの後にはハイボールにしようかな。」

 

「ハイボールは4種類ありますけど、どういたしましょう?」

  

「あ・・・じゃ、山崎で」

 

 

サントリー色いっぱいなドリンクメニューには、

角、知多、山崎、白州とハイボールが並び、ジンは翠でビールはプレミアムモルツと

隙間無く彩られていた。

 

・・と、店に客が1名入ってきた。

 

え?

もう14時45分回ってるけど、ランチ大丈夫??

 

 

「酒!」

 

 

え?

いきなりそれですか??

嫌な予感しかしないね。

 

席に案内しつつ困惑しつつ、

スタッフが酒の種類を尋ねる。

 

 

「日本酒はありません。ウチにあるのは紹興酒か焼酎ですが、何にしましょう」

 

「中国の酒が飲みてえんだよ」

 

「紹興酒ですか? グラスと5年と8年がありますが?」

 

「紹興酒じゃなくて、もっと強いのが良いんだよ」

 

 

こういう客、嫌いだ。

ランチ営業が15分前に入って、入店可能か確認せずにいきなり酒出せって、

あまりにもワガママで不快になる。

 

 

「白酒なら台湾のコーリャンの物があります。

 金門だから美味しいと思いますが、58度ありますよ?」

 

「それで良い。そのまま注いで持ってこい。」

 

 

自分が店で飲み食いしてるから、こんな客を呼び込んじゃったのかな。

料理出たらとっとと出ようかな・・とその客を見ると、白髪頭のジジイだった。

 

 

 

 

カニ玉、登場!

 

お!

これ、美味いって言うか優しい!!って味だ。

 

これはモロに好みだなぁ・・・

穏やか味付けの餡と、柔らかめな火加減のカニ玉のハーモニーが楽しいね。

 

 

「お待たせしました。白酒です。」

 

 

あらら、店の人、コップにタップリと白酒注いで持ってきたよ?

言われた通り持ってきたって体だけど・・・

 

 

「金門です」

 

「これで良いよ、俺強いから平気なんだ。

 なんか適当にツマミになるものを・・・と、あぁフカヒレスープが良いな」

 

「フカヒレスープですね?」

 

「そうそう、それと酢豚、だな。

 適当に持ってきてよ。」

 

 

居酒屋と勘違い?・・な態度に見えて、一気に不快になってきた。

高めな料理をオーダーしてるから店側も対応するんだろうけど・・・

 

 

 

 

ハイボール登場!

薄張りのグラスは専用品なんだろうか?

 

あぁ・・

山崎のハイボールって言われても、やっぱサントリーの味わいだな。

ただ、悪酔い一直線な気配が無いのはモルトだからかも。

 

 

「あのさ、蒸し鶏くれる?

 それとお代わりね」

 

「お強いですね?」

 

「全然平気さ、これくらい。」

 

 

ジジイは一杯目を飲み干して、エンジンがかかったらしい。

 

コップにたっぷり注がれた58度の酒を出しても平気で飲むから強いのだろうけど、

やっぱりツマミは欲しくなるんだな。

 

このまま放置したら、延々と飲んで料理を頼みかねない空気を感じてしまう。

 

 

「焼売です。

 下味がついてるので、そのままで食べられますよ」

 

「コレが食べたかったんですよ」

 

 

 

 

焼売って店の個性が出る料理で、チョロッと飲む時のアテにも良いボリューム。

 

そのうち、中華街焼売分布図なんてものを作りたい衝動すら感じる好物なので、

こんな昼呑みパターンではオーダー必須だったりする。

 

・・と、突然入口が開いた。

 

 

「すいません、まだ良いですか?」

 

「申し訳ありません、ランチ営業は終わっています」

 

「この店に来るために長野から来たの。

 焼きソバだけで良いから食べさせてもらえませんか?」

 

 

準備中の札が出ていても無視して声をかける、観光客2名。 

飲食客が複数入ってりゃ、ダメ元で飛び込もうとする人もいるのだろう。

 

 

「申し訳ありませんが・・」

 

 

と、フロアスタッフがやんわりと断っている。

そりゃそうだよ、既に15時は回っているのだ。

 

休憩と夜の仕込みに費やす時間なのに入れちゃったら、

16時近くまで続く可能性が高い。

 

多分、マイペースで飲み続けようとするジジイに向けてのアピールもあって、

料理をしない、という意思表示をしたのだろう。(邪推)

 

だが、飲んだくれジジイには通じなかったらしい。

 

 

「え、もう料理できないの?」

 

「そうなんです」

 

「じゃぁさ、切るだけで出せる『胡瓜の甘酢唐辛子漬け』で良いから出してくれ。

 切るだけだから料理じゃないよな?

 出せるよな?」

 

 

あの・・・

それって立派に料理ですけど? 

ここは貴方のお家の食堂じゃないんですけど??

 

いかん、マジに腹立ってきた。

焼売食べたので、とっとと出よう。

 

ごちそうさまでした。