前回までで、イノベーションの大枠は何か?
イノベーションをどのように発見すればいいかがわかりました。

ここで、ちょっとドラッガーから外れてクリステンセンの提唱する持続的イノベーションと破壊的イノベーションについてお話しましょう。
クリステンセンは「イノベーションのジレンマ 」「イノベーションへの解 」「明日は誰のものか 」で有名ですね。

特にイノベーションのジレンマは有名で、ハードディスク業界を研究することによって見えてきた破壊的イノベーションが過去の技術をあっと言う間に踏襲する原理を論じています。
ぜひ本書も読んでくださいね。

持続的イノベーションと破壊的イノベーション

クリステンセンはイノベーションの区分の仕方として、持続的イノベーションと破壊的イノベーションを提唱しています。

持続的イノベーションとは、ある技術がどんどん進歩して性能が向上していくイノベーション。
デジカメの画素数が上がったり、SDカードの容量が上がったりするのがいい例です。

破壊的イノベーションは、技術の進歩というわけではなく、新しい価値をもたらすイノベーション。
ネットブックを例にとるとわかりやすいですね。
ネットブックに使われている技術は、現状のままですが、ネットブックはパソコンを持ち運ぶという価値を提供しました。


価値のS字曲線

破壊的イノベーションは、その製品が出た当初は往々にして製品の質が悪いものです。
そのため、最初はあまり流行らないのが主なのですが、技術の進歩により徐々に使い勝手の良いものになっていきます。

ネットブックが出た当初は、バッテリーの持ちが悪かったり、CPUの性能が悪かったりであまり使い勝手の良いものではありませんでした。
ですが、技術の進歩によってそれらの欠点は補われ、最近では10時間を超えるバッテリー性能を持つネットブックが出ましたね。
このあたりになってくると実用性はぐっと上がります。

性能の向上が起こると、おそらくたくさんの人がネットブックを買うようになるでしょう。
最近パソコンコーナーでもネットブックのコーナーが半分くらい占めているところなんかもあります。
これを考えると十分人気の商品になっているのですね。

ですが、おそらくそれもいづれはすたれていくでしょう。
デスクトップパソコンがあまり売られなくなったように。

このように、最初、あまり売れない期間があり、途中で爆発的に売れ、最後に収束する曲線を価値のS字曲線と呼びます。
世の中のほとんどすべての製品はこのようなS字曲線を描いているものがほとんどです。


破壊的イノベーションが持続的イノベーションを抜く

S字曲線の一連の流れの中で発生するイノベーションは何でしょうか?
おそらく、メモリ、CPU、ハードディスクの小型化の技術が進むでしょう。
バッテリーの寿命も延びるかもしれません。
現にSSDなんかが最近注目されていますしね。

これらのイノベーションは持続的イノベーションに分類されます。
このようにS字曲線の1つの流れの中で起こるのは持続的イノベーションになります。
S字曲線が頭打ちになるとき、その時破壊的イノベーションが新たに発生し、市場を奪っていきます。

PHSが流行っていた時に携帯電話が市場を奪いました。
デスクトップパソコンが主流だったのですが、ノートパソコンが売れだしました。
ガソリン車が主流の世の中ですが、今後、電気自動車、ハイブリッド自動車が市場を奪っていくかもしれません。

そんなことない、ガソリン車は残るよ。

なんて言っても、世の中本質的に勝っている方が勝ちますからね。
自動車が出た当初も馬車のほうが便利だと言っている人たちはたくさんいたようです。
現在では完全に市場が奪われていますしね。



このように、破壊的イノベーションが新しい価値を作り、持続的イノベーションがその性能を向上させ、
これらの繰り返しによって世の中は発展しているわけなんですね!
こんにちは。まさやんです!
ちょっと更新が滞っていましたが、これから定期的に。。。

。。いや、無理かも。。

これからも不定期で(笑)気長にやっていこうと思います(爆)


さて、前回までの内容。
ドラッガーのいう企業の目的=顧客創造。
この機能の中でも大きく分けて、

マーケティング:顧客ニーズの満足
イノベーション:顧客ニーズの創造

ということでしたね。

今日はイノベーションの発見についてドラッガーがどのようなことを提案しているかを紹介したいと思います。


イノベーション発見の7つのポイント

ドラッガーはイノベーションの発見について以下の7つのポイントが重要と言っています。

①予期せぬこと
②調和しないもの
③過程に潜むニーズ
④産業と市場の構造変化
⑤人口構成の変化
⑥認識の変化
⑦新しい知識

これらは簡単に言うと以下のことのようになります。


①予期せぬこと
思ってもみなかったところにイノベーションの種はあるということ。
予期せぬ成功、予期せぬ失敗というのは、それまでは顕在化していなかった顧客ニーズであるから、
そこにうまく価値提供できるものを考えればイノベーションを発見することができるということです。

②調和しないもの
調和しないこととは、たとえば需要と業績のアンバランスであるとか、人と人との通念のギャップ。
ある人にとって当たり前ということが他の人にとって当たり前でないとき、そこにはイノベーションの種があるかも知れません。

③過程に潜むニーズ
業務プロセスって本当に最適化されているんだろうか?
その業務プロセスに疑問を持つことがイノベーション発見の種になるかもしれないということですね。
社内コミュニケーションのツールとしてのイントラや社内SNSなんかはコミュニケーションのプロセスを改革したイノベーションと言えるかもしれません。

④産業と市場の構造変化
ITが広まって様々なイノベーションが起こってきました。インターネットに関するビジネスなどはその最たる例ですね。
このように、新しい産業が生まれるだとか、市場の構造が変化する場においてイノベーションは多数発生します。

⑤人口構成の変化
少子高齢化が叫ばれる昨今、明らかな人口構成の変化があります。そこには大きなイノベーションの種が存在します。
近年、少子高齢化や共働き世帯の増加がありますが、コンビニで荷物の受け取りができるようになったりといったこともイノベーションですね。

⑥認識の変化
世界観や価値観、文化の変化がこれにあたります。
グローバル化している昨今ですから、他国の文化がより沢山入ってきて、自国の文化が発信される。
認識の変化は今後ますます上がってくるでしょうね。
常にアンテナを張っておくことが重要です。

⑦新しい知識
新製品、新発見から来るイノベーションです。
電気の発見から今の便利な生活はできてますし、
ノイマンのコンピュータの原理が現代のITの基盤になっている。
最もイノベーションという言葉のイメージがわきやすい発見ポイントではないでしょうか?


イノベーション発見の中でも最も重要なこと

ドラッガーが挙げたこの7つのポイントですが、何に一番注目すべきでしょうか?

その答えは今回上げた順番です。
より上位に来るものがイノベーションの成功確度が高く、より下位に来るものがイノベーションの成功確度が低いとドラッガーは言っています。

予期せぬことに注目すること。
新しい知識に注力しすぎないこと。


予期せぬことはあまり注目されないという問題があります。
また、新しい知識にははまりやすいものです。

より新しい顧客ニーズを創造するためには、顧客ニーズ中心にイノベーションを考えていく必要があります。
予期せぬこととは、顧客ニーズの種である確率は非常に高いものです。
一方、新しい技術は顧客ニーズとはな慣れた所にあることを意識してくださいね。


日記を公開するなんて誰がやるんだろう?と思われていた矢先、MixiなどのSNSが成功しました。
電気という新しい知識が発見された後、280年の月日を経てこのイノベーションは成功しました。

この視点は非常に重要だと感じます。
ぜひ、予期せぬことに注目し、
新しい知識にはまりすぎないように注意しましょー。

(新しいもの好きまさやんとしては要注意なのです。。)
どうも、はじめまして。
まさやんです!

ひろひがマーケティングについて記事を連載してくれるので、
僕はイノベーション論についてより分かりやすくをモットーに
まとめていくことにしますね。


1.企業の目的=顧客創造

イノベーション論に関してはピーター・ドラッガーという人が有名です。
オーストラリアの経営学者・社会学者なのですが、
現代経営学あるいはマネジメントの発明者と呼ばれています。
現代経営学の発明者、ドラッガーは企業の目的を顧客の創造と定義しました。
誰かしらのニーズを満足させられることが顧客の使命。
逆に誰かしらのニーズを満足させることのできない企業は
存在意義がないということになりますね。

ではどのようにして顧客創造を行えばいいのか?
ドラッガーはその答えとして

  ・マーケティング
  ・イノベーション

を挙げてます。

マーケティングとは、
顧客をよく理解し、製品やサービスがひとりでに売れてしまう仕組みを作ること

一方、イノベーションとは、
人的・動的・社会的資源に対し、より大きな富を生み出す新しい能力をもたらすこと


…マーケティングの方は聞きなれた言葉でわかりやすいかもしれませんが、
イノベーションの方はちょっとわかりにくなったですかね?

簡単に言うと、

  マーケティングとは顧客ニーズの満足
  イノベーションとは顧客ニーズの創造

と、いうこと。

イノベーションが顧客に対し、新たな価値を創造する。
そして、マーケティングにより顧客ニーズを継続的に
満足させることができる仕組みを作る。

これがピーター・ドラッガーのいう企業の目的=顧客創造なわけなんですね。


2.ピーター・ドラッガーのイノベーション論

ではではまさやんの担当するイノベーション。
今回は概要の紹介をさせてもらいます。

イノベーションを実行するにあたって3つの重要なポイントがあります。

  ①適切なイノベーション型組織のもと
  ②体系的にイノベーションの機会を創造し
  ③戦略を持ってイノベーションの実行にあたる

イノベーションに関する「組織論」「分析論」「戦略論」ともいうべきでしょうか?

今後、これらの項目について詳しく説明していきますね!


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