企業の新しい問題解決をテーマとする弊誌にて、これまで取り上げていなかった、ドローン、ワトソン、3D技術の実用化という新しい現実となった新テクノロジーを取材した。


 

今回の取材を通じ、新しいテクノロジーを取り入れて実用化した企業がゲームのルールが変え、業界でのイノベーターとなり、新たなベンチマークとなっていく未来への構図を垣間見た。

 


そして今回の取材の中で、度々耳にした「ストック性」というキーワードを深く理解したいと思い、株式会社アットオフィス代表大竹啓裕氏の著書『ストックビジネスの教科書』を取り寄せ、興味深く読んだ。

 


今後我々が創造すべきビジネスは、ストック性(蓄積型売上)が高いビジネスだという論旨で、固定課金が成り立つような継続的売上が見込めるASP(アプリケーションサービスプロバイダ)型のビジネスが、シリコンバレーでも最も評価されているとのことだった。

 

 

『ストックビジネスの教科書』に記された17のストックビジネスのモデルとは、

 

 1 インフラ提供型、
 2 賃貸契約型、

 3 レンタル・リース型、

 4 ASP (アプリケーションサービスプロバイダ)、

 5 スポーツクラブ型

 6 定期メンテナンス型、

 7 定期購入型、

 8 フランチャイズ型、

 9 協会認定型、
 10消耗品購入型、
 11予約サービス型(不定期)、
 12教育型、
 13サービス型 (非コンタクト)、
 14回数限定継続型、
 15会員制型(特別待遇)、
 16セキュリティー型、
 17友の会型、

 に分類される。


その課金モデルは、

 

 ①固定課金、
 ②固定レンタル料課金、

 ③ロイヤリティ課金、

 ④認定料課金

 ⑤消耗品購入、

 ⑥利用分課金、

 ⑦定期購読、

 ⑧積立課金、 の8つとなっている。

 


経営の安定のために固定収入が欲しいというのは、今も昔も変わらない経営者の人情だ。

 

 

事業のアイデアで「この事業でチャリンチャリン」というセリフを聞くと、それは事業でお客さんに喜んでもらうことより、不労所得を目指すという話に聞こえ違和感を覚えていたのだが、本の中にその違和感の理由があった。

 


ストックビジネスの要諦は継続的に料金を戴く以上、その課金を上回る楽しみや感動を顧客に与え続けなければならないという鉄則だ。

 

 

「チャリンチャリン」が、その後うまくいったという話をあまり耳にしないのは、その大半が顧客を満足させ続けるコンテンツ創りに嬉々として取り組みたいという動機からではなかったのではないかと考えた。

 


我々が求め続けられるためにはクライアントの問題に対して、新しいアプローチで解決し続ける以外ない。

 

 

その解決手段を生み出すものは、株式会社ココシスの岡部隆司会長が示唆された「磁場」であり、それが永続されるキーワードは、株式会社ふくやの川原正孝会長が教えてくれた「感謝」だと取材を通じて強く感じた。


ビズリード・フクオカ 発行人 内田 幸雄

 

「ビジネスを永続する2つのキーワード」 Bizread Fukuoka 2017年 7.8月号 編集後記より