その人の性格は、その人の行動の結果である
-古代ギリシャの哲学者・アリストテレス-
「こんな自分の性格なんて嫌だなあ」「自分のこの性格のせいでうまくいかないんだ」なんて、考えたことがある人はいるんじゃないでしょうか。
"悩み"と言っても内容も大きさも様々ですが、その原因のほとんどは「対人関係」「コミュニケーション」「社会生活」にあります。
それって、解決しようとするならひとりで抱えて悩んでいても、どうにもならないんじゃないですか?だって、"他人が関わっている問題"ですからね。
本当に「自分の性格が悪いから」、だけなんでしょうか?
このブログでも何度か取り扱っているテーマですが、自己肯定感や自尊心、自信などが無い人は「周りからそういうものを植え付けられているからネガティブになりやすい」場合であることが多いです。
「自己達成予言」というものがあるのですが、"自分の(良いものも悪いものも)あらゆる思い込み"に基づく行動をし、それにより「事実になる(現実になる)」ように自ら仕向けます。なんとなく、言霊と似ていますね。
ネガティブな自己達成予言のクセ(無意識的な傷や呪いから来る反応)があると、"周囲からもそのように扱われる"んですね。
自信が無く悲観的なところが強いと、「どうせ何をやってもダメだ」となり無気力的にもなって、そこから保守的・保身的な行動をするようになります。そうなると、周りからも「この人はそういう人」と認識され、いじめやハラスメント等のターゲットにもされやすくなる、という仕組みになるんです。
無意識領域(月)にある傷や呪いは、そうやって認知を歪ませ、行動となって表れ、不幸を招くわけですね。
認知行動療法では、そういった「自身のクセ」を俯瞰・客観視し、明らかにされた"認知"を、実践的な行動を以て自ら変えていく方法をとり、「生きづらさ」を「生きやすさ」にしていきます。
まずは行動(実践)しないことには、何も変わらないので何も解決されるわけもありません。
「誰がこの問題を解決したり、不安を取り除いてくれるの?」と言うのなら、それはあなた自身なんです。
"性格そのもの"を変えようとしても一朝一夕でどうにかなるものでもないし、実際3年くらいかければいくらかは変化は起きるでしょう。でも、それだけ継続させられるかもわからないし、単純に自分の性格の嫌なところを直そうとして真逆の理想像のフリをしてみても、新たな「嫌な部分」が出てきたりもして、キリがない。
じゃあ何なら今すぐ変えられるのかと言うと、"行動"なんですね。
記憶と感情は密接に結びついていて、悪い記憶ほどよく覚えているのは、そのとき沸き起こった感情が、激しくてつらいものだったからなんです。
人は、ネガティブで強い感情を感じると、「事実と感情」が一体化して"客観的になれなくなる"んです。
感情的になりやすい人ほど客観視できない、という現象が起こるのはこのためで、さらには「事実を捻じ曲げてしまう(認知の歪み、思い込み)」ことさえ起きてしまいます。
強い感情が事実を正しく認識することを阻害し、そのせいで問題を正しく処理できなくなるのだとしたら、どうしたらよいのでしょうか?
「事実」と「感情」を切り離す、客観視することをひとりでやれてしまうものが、あるんです。
ここでちょっとした、当ブログの闇鍋(オリジナル)ワークをお教えします。時間のある時にでもぜひ試してみてください、やったあとはきっと「発見」があるはずです。
~必要なもの・ノートとペン~
※アナログのほうが効果が期待できます。
【1】何があったのかの「できごと」を書き出す。
【2】そのときのできごと(1)に対して「自分がどう感じ、どう考えたか」を書き出す。
【3】そのときとった「自分の行動」(2)で次に"どうなったか"を書き出す。
【4】それ(3)により「なにが起きたか(自分が出した影響)」を書き出す。
【5】その起きたできごと(4)に対して「何を感じ、どう考えたか」を書き出す。
【6】そしてどういう「結果」になったのかを書き出す。
これらの手順を踏み、客観的に見れるようにすることを「外在化」と言いますが、ここからさらに
【1】書き出したあと一度ノートを閉じ、時間を置く。
【2】そのノートの内容は"別の誰か(第三者)が書いた"ものとして扱い、読み返す。
【3】内容に対してアドバイスできる立場(医師やカウンセラーなど)のつもりになってアイディアを出す。
(重要なのは、感情や気持ちなどを認め受け止めつつ、改善案を示すようにすること。)
幸せが自分から歩いてくるわけないじゃないですか。口を開けて待ってても自動的に口に入ってくるわけないですよね。
自分で掴みに行くんですよ。それでは、グッドライフを!