占星術の世界では「星の力を使う(自分の中にあるものを自分でコントロールする)」という考え方と言い回しがあります。
占い、特に占星術(ホロスコープ)は「自分がどういう人間であるかを知り、理解して、よりよく日々を過ごす」"ためのツール"です。
タロットなどの卜術とは違い、「分析のための(紀元前から存在する)知恵」なんですね。
中でもASC(アセンダント)は「その人が自覚できる自分の性格(クセ)」とされていて、場合によっては本来の星座(太陽星座)よりも強く表面化します。
ASCは周りが受ける印象であるとか、「その人の表面的な部分」とも言われていますね。自分の場合、牡牛座ですがASCも月も水瓶座なので、水瓶座の要素のほうが強く出やすいということになります。
 
何が言いたいかと言うと、「自分の性格(星座)はこうだから」で終わらせるのは、自ら自分の可能性を潰してしまっているに他ならない、ということなんですね。
「分析して掘り下げるための道具」であって、決めつけて開き直るためのものではありません。それは「占い」の使い方として好ましくないというのも常識とされます。
 
サイン(星座)は「特徴、クセ、傾向」、ハウスは「役割」、アスペクトは「行動パターン」、天体は「作用の仕方」です。
たとえば、自分の太陽星座が特定のどれかであっても、占星術を掘り下げよく理解することで「他のサインの"視野"に切り替える」ということ自体は可能なんです。
安心感を得たいから石橋を叩いて渡ろうとする心配性の牡牛座が、深く考えず自分がやりたいと思ったものにドンドンチャレンジしていくフットワークお化けの牡羊座の視野に切り替えてみると……、
普段腰が重すぎてなかなか動けないし、物質的に失うものが出ることに怯えるところを、軽々とクリアーしていけるようになるんです。
まるで「その役になりきるロールプレイ」のような意識の話ですね。ですが、そうすることで「色眼鏡で見ることをやめる」柔軟性を手に入れることができるわけです。
「今まで自分はそういうやり方しかできなかった」という凝り固まった枠組みから、自分自身を開放できるようになる。これは、"さらなる可能性"だと、思いませんか?
 
人は元来、生まれつきある程度の傾向は決まってはいるものの「無限の可能性を秘めている」ものです。
それは本当に「その人の意識ひとつ次第」でどうとでも変化するもので、そこを最初にプログラミングされるのが、「月」の領域になるんですが。
その「月」のプログラミングが健全ではない場合どうなるか、というのを以下の記事で言及しています。
その無意識領域(潜在意識)の内容がどうなっているかで、その人の"人生のあらゆるもの"が決まってきます。
人間は基本的に有意識でしか生活できないものなので、まず気づかれることはない部分の話になってしまうのですが。でも、ここを理解して解決されないと、シャドウの問題も苦痛の原因になる「呪い」も、どうにもならないんですね。
 
「自分はこういうものだ」という固定概念で今を生きている人はすごく多くて、「他の何かにもなることができる(可能性の広がり)」と思うこともないようです。
それは結局"自分で自分をそう縛りつけて可能性を制限してしまっている"のと何も変わらなくて、自分で自分をそういう人生にしてしまっているんですよね。
だからここで主張したいのは「自分は何にでもなれるという無限の可能性を知る」ということなんです。
 
精神心理、医療の方面で無意識の部分を治療する「認知(行動)療法」というものがありますが、スピリチュアルの分野にも近い概念の「アファメーション」という自己暗示の手法が存在しています。
認知療法もアファメーションも、どちらも「無意識的なクセを修正する」点においては同じだと思います。
 
人は、「そもそも生まれながらにしてすべてを常に全肯定されるべき生き物」であるのですが、育って行くうちにいろいろな影響を受け、良いものも悪いものも取り込んでいきます。
その時に周囲から与えられる悪いものによって、その人の中に「傷や呪い、毒」と言ったものが生まれてしまうんですね。そうすると、そういったネガティブで否定的なものであふれかえった人は、「自己価値」を感じられなくなってしまいます。
自己価値について、こちらでも触れています。

ここからわかるのは、「思い浮かぶ・思いつく悪いこと、ネガティブなことは、自分の思い込みか周りからの呪い」でしかない、だからそれは"本来の自分の姿ではない植え付けられたイメージ"ということ。そのままにしておくと、自分に嘘をついて繕い続けることになり、「本来の、愛される自分」というのを自分から手放していってしまうことになります。
「自分は能力が低くて何もできないダメなんだ」「いないほうがいいんだ」といったネガティブな言葉や思いは、繰り返し続けると自身の無意識(潜在意識)に定着してしまい、本当にそのような姿や人生を実現(引き寄せ)させます。
そこをポジティブに自分で書き換えていくのが「アファメーション」です。
 
 
人は、自分の中の構造や無意識的な領域のことなんて、まずは知ることもないし気づくこともできません。
自分の人生はこういうものなんだとして、それ以前に、そこまで深く細かく考えてみることをする人も、多くはないのでしょう。
なぜ苦しいのか、なぜこんなことが起こるのか、そこに着目して掘り下げていければ、現状を変えられるヒントを見つけられます。
自分を知ること、自分と対話すること、そして自分の中の傷や呪いによる"毒"を見つけて「手放す」こと。
そしてそれらを把握理解できたなら「実際に行動に移す」こと。
それが、あなたがあなたを"救う"ための、最善で最適の解答です。