今回は紅玉いづきさんの『サエズリ図書館のワルツさん1』を読みました。図書館のお話ということで、癒されるホッコリ系かと思いましたが、それだけではなかったです。
時代は近未来で新たな戦争があった後でした。多分数十年後ぐらい。紙の本が貴重になった時代に私設図書館があり、ワルツさんという、まだ若い女性の特別保護司書官がいました。
この図書館がサエズリ図書館で、さえずり町にあります。珍しい図書館なのであらゆるところから本を求めて人が訪れます。
さえずり町は穏やかなところで、そこに住む人たちの生活は今の私たちと同じようだったから、人と本に関する優しいお話かなと最初は読んでいました。
でも都市部の様子はすっかり変わっています。戦後ですから。近未来なんだと感じました。
サエズリ図書館を建てたのはワルツさんの父で脳外科医です。ワルツさんは本のことは何でも知っていて優しいけど、何か秘密があるかも。
私はこの本の中の番外編で「ナイト・ライブラリ・ナイト」が好きです。学校行事で子供たちが夜の図書館に泊まるのですが、その夜の出来事が心に残ります。
子供同士が言葉を交わし仲良くなっていく様子が、かつて自分にもこんなことがあったなと懐かしく思いだされました。
私が読んだのは1ですが、2もあります。この次は他の本を買ってしまったので今は読みませんが、そのうち2も読みたいです。