IT関係の仕事柄、最近ではSNSでの人のやりとり等などについてよく質問をうけます。
昔に比べると、現代の私たちは人とのコミュニケーションをとる手段が、様々なツールの発達、出現により多種に、そして手軽になりました。
しかし、いくら発達しても、最後は、人と人とのやりとりである以上、コミュニケーションの本質はまったくかわっていないはずですが、
便利とともに、様々な課題や問題も発生しているのも確かです。
いろいろな文献や記事などをよむと、
コミュニケーションにおいて最も大切なことは、
「相手との距離感」
であるといわれます。
距離といっても物理的なことではなく、
相手との「心理的な距離」です。
要は、人とのトラブルの多くがこの
「相手との距離感の判断」を間違えてしまうことがトラブルに発展しやすいのです。
そもそも人間の心には各自が
「パーソナルスペース」
というものがあります。
誰でも
「超個人的な心の領域」をもっているといわれています。
人は自分の価値観をもとに、相手との距離を決める動物であり、
それは、相手との関係性や信頼関係によって
その距離感が異なります。相手によるということですね。
信頼関係をきづくとは、
人は、時間やしっかりと行動をして、構築していく中で、相手との距離感が近づき
お互いの間に信頼がうまれます。
これなくして、単に自分の欲求で、相手との距離を無理に近づけようとすると、
相手とはうまくいかなくなります。それは、相手を苦痛に感じさせてしまいます。
相手の心情を観察していない
(自分の意識・欲求・都合だけで動いている)
自分の損得感情や価値観で相手に近づく、距離感を無理にすると相手との間にトラブル、苦痛を与えてしまいます。
良い関係を保つには、
「相手が心地良いと感じる距離感」
を保つことが大切です。
相手の心情をちゃんと観察しながら
「相手中心」で距離を取ることです。
そして、その人と自分との関係性がどういう関係なのか?
それもしっかりと理解した上で、距離感をとることが大切です。
さて、冒頭のSNS等の話に戻すと、SNS等が発達したために、
このコミュニケーション手段が、手軽に、便利になりました。
一般的に、そうしたネットの世界での交流やコミュニケーションは、
実際の世界より親しく感じやすく、気楽に親しくなれるように思いがちになると言われています。
利用する人も、10代から高齢の方まで多くの人が何かしら利用し、
利用の仕方も
ビジネスとして
趣味の共通などの交流
共通する世界でのやりとり
友達とのやりとり
親友とのやりとり
大切な人、恋人とのやりとり
学びや講義、セミナーなど
有名人とファンのやりとり
等々
リアルの世界では簡単に接することができないものや人との間でも、ネットを通じて目にする、やりとりできる、意見を言えるなどなど。
こんなアンケート結果もあるようです。
10代の若い人にネットでの人との関係性を質問すると
「会ったことがないネットの親友がいる」
「ネットで家族募集し“ネット家族”というのがいて本当の家族より大事」
「ネットに恋人がいる」
その他としては、
「ネットだと自分の意見がいいやすい」
「リアルな世界だと言えないこと、言えない人にでも、ネットだと言える」
という回答もあるようです。
最近では、発信する側においても、
有名人が
気楽にプライベート的なことを掲載したり、発信するそれが、ファンや一般の人からすると普段見れない姿や状況がみれて身近に感じ、
また、中には、その有名人から
「返信やコメントをもらったり」
「いいね」をもらったり、
リアルの世界では簡単にはないようなやりとりができる。
中には、このように自信をもって言い切る人もいるようです。
いまどき「合わなくてもネットでやりとりすれば相手がいい人かどうか分かる」
と、実際に会ったこともない人とでも、疑いもなく信用できるとおもう人もいるようです。
一般的に、ネットでは
リアルの場ではなかなか言わないことも自己開示しやすい傾向になり、
さらに、「自己開示の返報性」によって、自己開示された側も自己開示し返す傾向になり、
通常より心の距離が縮まったと感じやすくなるといわれています。
そこには、簡単に逃げれる(アカウント削除できたり)、自分の意見に同じように共感する人が多くの人の中でいるなど、自分都合を無意識に思っている人もいるようです。
そして、ネットだと様々な相手の情報を、コメント、投稿文、写真などたくさん目にするために、自分があたかも、その人のこと(相手)をよく知った気にもなりやすく、相手と親しい、親しくなったと勘違いしやすくなるとも言われています。
ここで一言、誤解をうけないように、
決して、ネットでのコミュニケーションやSNS等が、悪いとか、良くないと言っているのではありません。
今の時代は、必要不可欠であり、うまく活用すればすばらしいツールであり、
人とのコミュニケーションツールであります。
しかし、リアルな世界であろうと、
ネットツールであろうと、
やりとりしている相手は、
「人 対 人」
であるということを忘れてはならないということです。
そこは、リアルな人間関係の構築と何らかわりありません。
私は、よく仕事柄いいます。
顔が見えない分、気楽にできる分、
会ったことがない人でもつながれる分
リアルな世界よりも、
「より相手のことを知る努力」
「相手への気遣い」
「目には見えませんが、心の距離間」
などそうしたことを慎重に、考え、気づき、気遣いが必要だと。
手段はデジタルでも、心はよりアナログ的な感覚が必要ですと。
所詮、人間はアナログ的な動物であると。
そして、ネットツールは、リアル世界のように
コミュニケーションをやりとりするプロセスで、
相手の表情や反応、言葉を見ながら、聴きながら、こちらが発信できるものは少なく、まずは、自分の意見や文言などを言い切る、投稿しきるところから、相手をみながらやりとりするものではないので、こちらは、そうしたつもりでない内容でも、受け取る側、見る側は異なる受け取り方をするケースの可能性があるということです。
要は、相手がいるということ
相手がどう受け取るかわからない
発信側の思う通り、思惑とおり相手が理解、受け取ってくれるとは限らない。
投稿してしまえば、あとは、相手次第である。
このことだけは、絶対に理解をしておかないといけません。
SNSなどでの文章や写真など中心のコミュニケーションは、誤読を生みやすい上に、相手の反応がすぐに見えないという問題がある。
文字や写真だけ見ていると親しいと誤解したり、距離感がつかみづらくなることもあるということです。
その上、上記のように、何か相手と親近感がわき、リアルにあったこともない、
時間をそれほど共にしたこともない、行動もしたことがなくても、
知り合い、親友、自分のことを信頼してくれていると勘違いする気になりやすい。
有名人の中には、
あえてファンとの距離を置く、
知らずがスター性や憧れ性を保つと
SNSをやらない人も最近ではでてきているようです。
知らぬが、不透明性が、ファンとの距離において、良い関係性、スター性を保てると。
(発信は宣伝やPRだけ)
しかし、どちらかというと、今の時代の傾向は、ファンと同じ世界や立場に寄り添う方が、親しみがあり良い傾向にあり、
有名人も、プライベート的なことや家族などを文章、写真で投稿したりする人も多くいます。
ファンからすると身近に感じ、リアルではありえない親近感に喜ぶ人もいたり、
簡単にメッセージやいいねを投稿できるので自分のおもいや気持ちを気楽に、
知り合感覚で投稿できたりと。。。。
中には、その有名人から、メッセージ返信やいいねなどあると、
もらったファンは感動もあるでしょう。それが、ファン心理というものです。
ファンとしては何か、距離感が縮まり、距離感を勘違いすることにも。
しかし、ネット世界では、承認欲求や自我欲求がでやすいと言われているので
あの人には返信して、私にはないとか
いいねを私にはくれないとか
私のメッセージには反応してくれないとか
それをみているまわりの多くの直接的でない人もいろいろな心情もわき、
有名人や著名人などの人においては、SNS等によるトラブルも多く発生しているのも事実です。
中には、公の投稿でなく、
個別のメッセージ手段で個別に自分のメッセージを送ってくる人もいるようで、
それを無視すると、あらぬ人間性を中傷するような自分勝手な人もいるようです。
他の人、多くの人も目にしている以上、そこにはいろいろな人の見方、欲求、中には
嫉妬、意見、誹謗、本来の保つべきパーソナルスペースを超えてくるような、
問題も多く発生する可能性があるということ
そして、それは相手の価値観や自分勝手に決められ、発信側ではコントロールを完全にできないということだけは、しっかりと理解しておく必要があります。
私が、ITという仕事柄、必ず言うことがあります。
本来、人間の信頼関係というのは、
時間を共にしたり、行動をしたり、いろいろな会話をしたり、それは、自分が求めるだけでなく、相手も同じようになり、お互いに理解しあい、納得して少しずつ構築をしていくものである。
相手との距離感を十分構築できていない、お互いの距離感をまだ理解していない段階で、
自分の欲求だけを求めるだけでは、信頼関係や良いコミュニケーションとはいえない。
SNSは便利だが、SNSだけですべてコミュニケーションを取ろうとすると問題が出てくる。
やりとりできる情報量から見ても、リアルで直接のコミュニケーションに勝るものはない。
ツールはデジタルやネットだからこそ、
顔が見えない、相手の反応が見えない分、リアルな世界以上に、相手のことを考えないといけない。
(超アナログ、想像力、相手の気持ちを考える、寄り添うなど)
そして、人というのは、
「心は見えないかもしれないが、心づかいは見えるもの」
この心づいが大切である。
簡単、便利 = 人との距離が近づきやすくなる
は、イコールにはならない
そこは、勘違いしないようにしないといけない
投稿、情報を発信する側は、
それを見る人がどう反応し、どうとらえるか?
一人の人のことだけでなく、自分の思うように反応してくれるであろう人のことだけを考えるのではなく、いろいろな意見の人、立場の人、おもう人、価値観の人がネット世界にはいるということをしっかりと理解し、どうとらえるかは見る側の相手であり、発信する側は100%コントロールできないということを。
中には、自分のさりげない投稿や反応、返信でも、相手はそううけとらないことがあり、
影響力が想像以上にあることもあるかもしれない。そして、そんなつもりがなくても、かえって、人を傷つけたり、不満を増長させたりすることもあったりと。
見る側は、
しっかりと、相手のパーソナルスペース、距離感を理解し、
単なる自己欲求や承認欲求を簡単に求めず、相手におしつけない。
簡単に、便利に、いろいろなコミュニケーションや自分の意見、情報を発信するツール、時代になりました。
それをいかにうまく活用し、人と良好な関係を築くか。。。。
せっかく便利になっても、それが逆に、人との関係性を悪化させることになっては、元もこもないです。
道具や便利さだけに頼るのではなく、流されるのではなく、
それを使う、我々、人間が、今一度
自分の人間性や相手をおもう心、相手の心を理解する、見えない距離感等をしっかりとみようとする、
そうした、人への気遣い、配慮、思いやりが、さらに必要な気がします。
そして、自由とは自己責任である。
そして、ツールを使う目的、役割を明確にし(何のために、どんなものを)
発信する側も、そのことを徹底して利用することも大切な要素かもしれません。
自分にとっての、やりとりする相手、見る相手においても、明確に距離感や自分にとって
どういう存在の人であるか、それを明確にして、しっかりとその距離感や関係性に応じた利用の仕方を。
発信する側も気をつけないといけないということです。
もし、いろいろな活用をしたいとなれば、私がよく提案するのは使い方、相手によって、ツールを複数もたれてはどうですか?と面倒ではありますが、これも相手のことを気づかう、
発信する側の気遣いの一つの手段だと思います。
リアルな世界においても、ネット世界においても人は自分の写し鏡です。
自分の行動がすべて自分に返ってきます。
自分次第であるということです。
そのことも、人の関係性ということでは、たとえネットの世界でも変わりはないと思います。
私も、仕事柄もありますが、いろいろなツールを利用しています。
私自身も、しっかりと気をつけて、うまく活用できればと思っています。


