都議選驚きましたね。まさか都民ファーストが30議席にのせるとは。
小池さん恐るべし。二階さんが担いでいざ衆議院選ですかね。
7月の世論調査で内閣支持率は下落するでしょう。菅総理のウルトラCはちゃぶ台返しの五輪中止くらいしか思いつきません。くわばらくわばら。
●強く言い切ることで成功した就活記事
文章を書く際には、「客観性」「明瞭さ」が求められます。視点がかたよりすぎていたり、極端に歪わいきょく曲したものは好ましくありません。次のケースは、私が「言論プラットフォーム・アゴラ」に投稿した就活に関する記事です。まずはお読みください。
学生が自己分析することに力を注いでも、就活でほとんど意味がありません。真剣に取り組んだ自己分析が、ほかの学生と一線を画するほどのオリジナリティに溢れていることはまずないからです。
有名な大会で成果を残しているなど、誰もが実績として認めて数値化できるようなものでない限り、企業にとって学生の経験や実績は魅力的ではないのです。
就職情報サイトは、企業が掲載料を支払って登録し、その対価として学生を自社にエントリーするように誘導するサービスです。企業の実態を伝えることや、学生が欲している情報を伝えることを目的としているわけではありません。
この文章は、次のような意図を持って書きました。
事業で成功して社会的に地位のある人でも、自己分析ができていない人はいます。実際に、著名な経営者でも自分の軸がないような人も大勢います。
軸を持たずに、自分のやりたいことや思考を目まぐるしく変化させるのは、世相や時代環境に合わせて変化していく柔軟な思考力を持っているともいえるわけです。
●根拠をしっかり提示することで批判を避けられる
また、人気企業でなくても上場企業であれば、相当数のエントリーが殺到します。採用数にかかわらず、人事担当者は数名が一般的です。仮に2名として1万人のエントリーシートを読むのにどの程度の時間がかかるのか計算してみましょう。
1枚1分として、採点までを含めて、1時間でこなせるのは30枚程度。1日の実働8時間として考えれば、240枚。1万人のエントリーシートを採点するには41日もかかる勘定になります。1カ月の稼動を20日とするなら、ざっと2カ月です。2名でこなしたとしても1カ月はかかります。
これは、ほかの業務を一切せずにエントリーシートの採点のみに費やすだけで、その程度の時間がかかるということです。
このように根拠を示したうえで、最後に次のように結びました。
すべてのエントリーシートを読むことは非効率ですから、スクリーニングをしなくてはいけません。学校名や写真映りなどによるスクリーニングです。あなたが企業にとって意中でない学生ならふるい落とされる可能性が高いということです。
この論調は、採用企業を批判したことに加え、就活の裏側をつまびらかにしたことから大変話題になりました。これくらい言い切るとよほどの間違いでない限り、批判はしにくくなります。
6月8日、17冊目「バズる文章」のつくり方」(WAVE出版)を上梓しました。
有り難いことに先週、重版が確定しました。
よろしければぜひお手にとってみてください!
尾藤克之(BITO Katsuyuki)
コラムニスト、著述家、明治大学客員研究員