ゴマすりはビジネスパーソンにとって必須スキルです!

このように言うと、「えっ!」って反応する人もいるかと思います。

しかし、仕事のデキる人は、ゴマすりのプロでもあることが少なくありません。


ぜったいにこの人にはかなわないという人もいました。

その人のやること、なすこと、わかりやすすぎるくらい「ゴマすり」なのです。

 

ゴマすりもあそこまで極めれば、嫌味にも何にもなりません。

むしろ尊敬に値します。


仮にその人をG氏としましょう。ゴマすりの「G」です。

そのG氏はどちらかといえば、カッコ悪い容姿でした。


「いや~、社長、そのネクタイ、とてもすばらしいセンスでいらっしゃいますね」
 

ネクタイをほめるのはゴマすりの代名詞のようなものですが、そのG氏は臆面もなく堂々とゴマすりの王道をいきます。なかなかこんな台詞出てきません。

 

「社長、いまのお言葉、すばらしいですね。大変恐れ入りますが、今のお言葉を書にしたためていただくことはできませんでしょうか?」

 

そういって、さっと懐から毛筆ペンを出し、自分の手帳の一番前のページを差し出します。
 

「ええ、こんなところに書いちゃっていいのかね。大事な手帳でしょ?」

 

「いいんです。社長のお言葉、本当にすばらしいものでしたので、ぜひ、お願いします」


G氏のテクニックは聞いているこちらの背中がムズムズしてくるようなゴマすり術でした。
とにかく「相手を尊敬している」という態度を、あれやこれやでゴマすりまくるのです。

 

ゴマすりも極めれば、立派なテクニックだと断言しておきます!

 


17冊目、「バズる文章」のつくり方(WAVE出版)を上梓しました。

尾藤克之(BITO Katsuyuki)
コラムニスト、著述家、明治大学客員研究員