「逆張り」という言葉があります。


元々は相場の取引で、

商品の人気が高いときに売り、

低いときに買うことをさしました。

 

ほかには、運にめぐまれていない人、

相場の流れをつかめていない人とは
逆の動きをすることを意味します。

 

「向こうを張れ」は相場の鉄則です。

 

「芸能人Aがパワハラで逮捕」

「甲子園常連C校で日常的な体罰」

 

このようなニュースが流れれば、

ほとんどのニュース、ワイドショーは、

この流れに乗った報道をするはずです。


当然ながら、コメンテーター、

ジャーナリストの書く記事も同様です。

 

このときに、逆張り記事を掲載すれば注目を浴びやすくなります。
 

「芸能人Aがパワハラで逮捕!その報道されない事実とは?」

 

とか、


「甲子園常連C校で日常的な体罰!地元では監督擁護の動きが」


といったものです。

 

逆張りというのは、世の流れとは逆を行くため、

より客観性が求められます。


ビジネスにおける逆張りの例
逆張りの考えは、ビジネスの場面ではリスク分散の考え方として、一般的に使用
されています

 

あるベッドタウンが世界的に有名な複合施設を誘致しました。

映画館やコンサートホールも併設されていてかなり大きな規模です。

 

おそらく地元の商店街は大打撃を受けるでしょう。

また、若者やカップルには人気のスポットになるかもしれません。

ですが、このような施設を苦手とする人たちも必ず一定の数存在します。
 

たとえば、高齢者の方たちにとってこのような施設はむしろ不便です。

また自動車を運転しない人たちにとっても行きづらい場所です。


近所のスーパーなら、

人参やキュウリなどを1本だけ買うということもできますが、

このような場所ではそうもいかないでしょう。だったら、

 

地元の商店街は、高齢者を取り込むための施策を考えればいいのです。

これは、商店街から見た逆張りの戦術です。

 


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尾藤克之(BITO Katsuyuki)
コラムニスト、明治大学客員研究員

16冊目の著書。「頭がいい人の読書術」(すばる舎)を上梓しました。