文化庁は「させていただく」について、
「敬語の指針」の中で次のように解説しています。
基本的には、自分側が行うことを、相手側又は第三者の許可を受けて行い、そのことで恩恵を受けるという事実や気持ちのある場合に使われる。
私たちが耳にしている「させていただく」には、
間違っているものが多いということです。
次の文章を読んで下さい。どのように感じますか。
先日お送りさせていただいた資料です。
ご確認いただけましたでしょうか?
実際にこのような文章を書く人がいるので注意してください。
この場合は、
先日、お渡しした資料をご確認いただけましたか?
くらいシンプルにしたほうがいいでしょう。
ほかにも、尊敬語と謙譲語の使い分けなどにおいて、
明らかに間違った表現があります。
先日、料理番組で次のような表現を使っているアナウンサーがいました。
それでは、いただかさせていただきます。
もちろん「いただきます」で十分ですね。
ほかにも、「拝見させていただく」という表現を使う人がいますが、
これも間違いです。
「拝見する」は「見る」の謙譲語です。
敬語は基礎的なスキルですが、
文章でも口頭でも使い方を間違えると品格を問われます。
正しく使うことを心がけましょう。
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尾藤克之(BITO Katsuyuki)
コラムニスト、明治大学客員研究員
16冊目の著書。「頭がいい人の読書術」(すばる舎)を上梓しました。