以前、私が勤務していたコンサルティング会社では、

次のような言葉が飛び交っていました。

 

たとえば、このような感じです。

 

---ここから---

上司

今回のドキュメントだけどクライテリアをハッキリしたほうがいいね。

レイヤーもわからないし。インプルーブのインプリは当社が担当?

先方のクルデンシャルはどんな感じなの?


部下

バスケットを入れ替えるので大丈夫です。

インプルーブはインクルードの範囲です。

クルデンシャルはこれから調べます。

 

上司

あとドキュメントがチャーミングではないね。

すごくビジー(BUSY)な感じがする!
---ここまで---

これをわかりやすく言い換えてみましょう。

次のようになります。

 

---ここから---
上司

今回の企画書だけど判断基準をはっきりしたほうがいいね。

組織や階層もわからないし。

最後までウチが担当するんだよね? 

先方の実績や経歴はどんな感じなの?


部下

中身を入れ替えるので大丈夫です。

改善は企画の範囲です。

実績や経歴はこれから調べます。


上司

あと企画書が魅力的ではないね。

すごく詰め込めすぎな感じがするよ。

---ここまで---


コンサルティング会社の人間であれば、

それほど違和感を覚える使い方ではありませんが、

一般的には意味が通じません。


相手に伝えるには〝わかりやすく〞伝えなくてはいけません。

覚えたてのビジネス用語は注意が必要です。


皆さんもどこかで

「伝えるなら小学生でもわかるように」

という言葉を聞いたことがあると思います。

 

「小学生でもわかるように」は、

小学生が一番下という前提に立っています。


ところが、小学生も高学年になると受験対策で、

かなり難しい文章を読んでいることがあります。

 

また、小学生低学年では、大人の会話を理解させるのは困難です。


ですから「小学生」ではなく、

「小学生の親」に聞かせるつもりで文章を考えてください。

 

伝えたい気持ちを、わかりやすい文章で残しましょう。

 


いつもお読みいただき有難うございます!

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尾藤克之(BITO Katsuyuki)
コラムニスト、明治大学客員研究員

16冊目の著書。「頭がいい人の読書術」(すばる舎)を上梓しました。