4月になり新入生が入学してきました。いまは、「新入社員研修」が花盛りです。私から言わせてもらうと、多くの新入社員研修は時間のムダでしかありません。
仕事を覚える方法として、職場の飲み会の幹事をおすすめします。幹事は、雑にやれば誰にでもできますが、本気でやるとそれなりの能力を求められます。職場の飲み会で参加者の日程調整をするのは、ちょっとした規模の会議を運営するよりも難易度が高いからです。
幹事の仕事は結構な手間が掛かります。「エアコンが効き過ぎない個室がある」「喫煙と禁煙の割合が半々」「イタリアン専門店だが焼酎が置いてある」「フレンチだけどお箸が置いてある」等、様々な意見を聞いて集約しなければいけません。
予算や料理等ニーズにあったお店のチョイスは当然のこと、日頃からの職場での観察力が大切になるのです。。営業と企画は仲が悪いから近いほうがいいな。AさんとBさんは仲良くないから席は少し離しておこう。そういえばCさんがD課長と話したがっていたな。職場でのちょっとした目配せを発揮して、きめ細かい対応をしておくことも大切です。
また、乾杯・挨拶の人選や事前の根回し、お店との交渉、お金の徴収、余興などの企画・実施を取り仕切るなど。ヒト、モノ、カネ、情報を自らの判断でコントロールしながら、参加者の満足を得なければいけません。飲み会はビジネスの縮図とも言えます。
観察力を高めるために、飲み会の幹事を引き受けてみてはいかがでしょうか。慰労会やキックオフミーティングなどの社内イベントも効果がありますが、学習の機会と捉えて、彼ら自身ががミッションを遂行しなければいけません。新入社員の歓迎会をあえて新入社員にやらせる。いい機会になると思います。
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