私たちは日々仕事に追われています。そのため寝不足に陥りやすい傾向があります。ところが、「平日忙しくて睡眠が取れなくても週末に寝だめをすれば大丈夫」という人がいます。

 

実は、週末の寝だめには意味がないことがわかっています。毎日きちんと一定の睡眠時間を取るのが望ましいのです。これは科学的にも明らかにされています。
 

米国のペンシルべニア州立大学のアレクサンドロス・ウゴンツァス(Alexandros N. Vgontzas,MD)氏らの研究では、「寝だめ」によりストレスが低下することは明らかになりましたが、記憶力は回復しなかったのです。

 

徹夜続きで睡眠時間が短いことを自慢している人がいますが、それは愚の骨頂。ビジネスパーソンにとっては百害あって一利なしと言えるでしょう。

 

仕事にせよプライベートにせよ基本は睡眠時間を十分に取り、体調の悪いときには無理をしないことです。この2つの実践は私のビジネス経験でも明らかです。

 

いま、いくつかのサイトに記事を投稿しています。一般的にこういう仕事の場合、締切を守れない人がたくさんいますが、私は締切に遅れたことは一度もありません。

 

書店に行けば時間術や仕事術が多く並んでおり、活用できるものも多くあると思いますが、まずは、睡眠を取り体調を整えなければ、素晴らしい時間術や仕事術を身に付けても効果が発揮できないでしょう。
 

締切に追い詰められないようにするセルフコントロールも大切です。強迫観念を感じると締切がストレスになってしまいます。締切に動かされてしまうということは、誰かに動かされていることになります。非常に窮屈でつまらない状態になってしまいます。
 

そうならないためにも、締切を自分でコントロールしていく意識を持たなければいけません。仕事は上司や取引先の依頼なので、自分では締切はコントロールできないという人がいるかもしれませんが、決められたスケジュールを自分のやり易いように設定するだけでずいぶん違うはずです。これは、小学生の時間割を思い出すとよくわかると思います。

 

 

小学校に通学する子供は、様々な教科を時間通りにこなしていきます。開始時間になったら着席して授業に参加し、終わったら次の授業の準備をします。

 

残業に追われているサラリーマンは「忙しい」が口癖です。ところが、小学生が「忙しい」を口にすることはありません。小学生時代を思い出して、自分の時間割を作成してみましょう。

 


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尾藤克之(BITO Katsuyuki)
コラムニスト、明治大学客員研究員

16冊目の著書。「頭がいい人の読書術」(すばる舎)を上梓しました。