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ここ数週間、東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗前会長の女性蔑視発言による辞任問題は日本にとどまらず、世界に飛び火しました。筆者は重大なことを危惧します。「AERA」2021年2月22日増大号に筆者の取材記事が掲載されています。その内容などを交えながら本稿を構成します。

 

■メディアスクラムという集団リンチ

今回の騒ぎは少々過剰だったように思います。森氏が発言を撤回して謝罪しているにもかかわらず、それに飽き足りない人たちがさらに追い打ちをかけました。  

 

発言を要約すれば、「ラグビー協会の女性理事は話は長いが、組織委員会の女性理事の話は的を射ている」という話でしかありません。「女性の時間(発言)をある程度規制しておかないとなかなか終わらない」と問題視された箇所は森氏の見解ではなく、他人の意見を引用していたに過ぎません。  

 

しかし、多くのメディアでは「女性理事の話は長い」「女性の発言を規制すべきだ」と一部を切り取り、「女性蔑視発言」としてネット上を駆け巡りました。これはフェイクニュースが拡散した典型といえるかと思います。  

 

人にはそれぞれ、ソーシャルスタイルが存在します。森氏は自己主張が強く、感情表現が豊かなタイプだと考えられます。このようなタイプの人は新しいことを好み、発想や創造が得意で細かいことを気にしません。面倒見がよく、裏表がないので人望があります。歴史上の人物なら、豊臣秀吉ナポレオン、野球の星野仙一監督も同じタイプです。  

 

思ったことを口にしてしまうというマイナス面もありますが、これは正直さの裏返しと考えることができます。政治家の中には、うわべだけを繕うように見せて発言と態度が一致しない人も多くいますが、筆者はこのような人は好みません。  

 

森氏は脇が甘く、失言もあるようにも見えますが、サービス精神が高く、歯に衣(きぬ)着せぬ物言いをする政治家と評価することもできるのです。

 

■高齢者差別を助長するメディアの愚

森氏は病気にもかかわらず、高齢の中、東京五輪実現に奔走し、さらに、ラグビーワールドカップの日本招致などを実現してきました。日本スポーツ界への貢献は、官邸や世耕弘成氏が言われたように「余人に代え難い」存在でした。  

 

コロナ禍であることから、通常の東京五輪開催は難しいと言われています。今後、政治とカネの問題が複雑に絡み合う撤退戦をうまく仕切らなければならない局面が出てくるでしょう。このような撤退戦を仕切ることは簡単ではないと思います。まさに、森氏の力量が必要とされている場面ではなかったのでしょうか。  

 

森氏の発言は「女性差別」だと指摘されました。しかし、多くのメディアは「高齢者差別」をしていました。「老害」とあおるメディアもありましたが、このような発言こそが差別の根源ではありませんか。高齢者になると、考え方が凝り固まって柔軟性が失われることがあります。しかし、年齢だけを見てダメという判断は性急過ぎます。  

 

今や、日本は65歳以上が28.4%を占める超高齢化社会です。老人が悪いかのような表現をされることは極めて不可解です。米国大統領のバイデン氏は78歳です。チャーチルが2回目の首相に就任したのは77歳です。森氏へ投げかけられた多くの批判は無益な高齢者批判にすり替えられるリスクをはらんでいます。

 

続きは、Yahoo!ニュース(2021.2.27)で読むことができます。リンク切れの場合は元記事オトナンサー(配信元)をお読みください。

 


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