日本拷問刑罰史 | ∴EROGLOG---鬼畜・グロ・エログロblog∴

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よく来たな者ども。くつろいでゆけ。

▼この題名の本や小説の類なら、幾つか目にしたことはあろう。
けれど今回紹介するのは、『映画』なのである。

日本拷問刑罰史(1964)

監督 / 小森白

原作となった本はこちらである。

名和 弓雄
拷問刑罰史

▼どちらかと言うとエロ系、すなわちピンク映画系統ではあるが、日本での拷問映画(こんな括りが果たしてあるのか…)の開祖的存在だと言われている。
では今から約43年前に作成された拷問映画がどんな内容であるか、見てみよう。
以下はあらすじと解説である。(ネタバレあり)

古代から、犯罪防止のたて前で重い刑罰が存在した。

それは日本歴史の歩みであり、同時に日本歴史残酷物語でもある。

戦国時代、一城の主をなくした妻子をはじめとする家来達は、叛臣の一族として串刺しの刑に処せられた。

また、織田信長の狙撃に失敗した松谷善住坊は、土の中に立ったまま理められ、竹鋸で首をひかれる鋸引きの刑で絶命した。

生埋め、土八付、逆磔と極刑はいくつもある。特にキリシタンに対する集中的刑罰の数々は、その極刑の最大のものである。

木馬責め、温泉岳に投げこまれる信者、焼印、水磔、射殺と、あらゆる残酷さを集めている。

江戸時代になると、火に対するいましめは特に強かった。

火事の犯人と目されると、与力によって笞打ち責めが国賊の名のもとに行なわれる。

そして更に石抱き責めで苦しめられ、犯人と決まるや、みせしめのため、江戸市中を引きまわし、最後に火をつけて焼かれる。

また不義密通者強盗殺人などには、笞打ちや、石抱責めより更に重い三段斬りや、海老責め、釣るし責め、駿河町奉行彦坂九兵衛が創案した駿河問い首斬りと続いていた。

又、牢獄の中でもリンチは平然と行われ、死亡者も多かった。

江戸も末期となると、鎖国、開国で、思想犯も捕われた、若い有為な士が、獄門台にかけられ、切腹して果てた。

そして、遊廓の女は、売られたものとして主人に反すれば、水責め、雪責め、ぶりぶりと、重い刑に処された。

こうして日本刑罰史を返りみると、現代の法に守られた社会生活に、感謝とその順法精神の尊さを思わずにはいられない。


まぁ…なんだ…。
一応今は日本人の若い女子の体を借りている身としては、最後の一行に対して首を縦に高速で振りまくる所存である。

▼問題は、これを映像化している、という所であろう。
43年前のものだ、期待はそう出来ないかもしれない。けれど諸兄もご存知の通り、古き良きホラー映画には今では決して作りえない、生々しい恐怖がある。
CGなどの技術が無いからこその、究極の追求。それを拷問映画でやられたらエライコッチャな事になる。

▼わらわの知っている限り、日本での拷問では「三寸切り(色んなバージョンがあるらしいが)」が一番イヤ~~ンな感じではあった。
しかし、このあらすじを見る限りでは同程度の拷問は、まだまだあったのかもしれない。

遠山の金さんや大岡越前の中でも、普通に「市中引き回しの上、磔け獄門!」などと言うセリフが出てくる日本では、こういった拷問が終わるまでに一体どのくらいの月を要したのだろうか。

▼最後に、全く同名の本があったので載せておこう。

図説」日本拷問刑罰史/笹間 良彦
¥2,100
Amazon.co.jp

この映画はDVD化もしておらず、興味を持ってもお目にかかれる率は少ない。原作の本も、出版されてから相当な年月がたっている。
もし日本の拷問刑罰に興味を持ったのならば、この本をお勧めしたい。今現在住んでいる国で、行われてきた出来事である。知らなくても全くもって構わぬが、知っていても損は無いだろう。