ずい分前の記事に「いちばん好きなジブリアニメは『海がきこえる』だと書いた。
『海がきこえる』は宮崎&高畑両巨頭が関わっていない初めてのジブリアニメ。駿監督が試写の途中、怒って席を立った…ことでも有名?な作品。
近年若くして亡くなられた氷室冴子女史の唯一のアニメ化原作作品でもある。
東京から高知の田舎町にヒロインが転校して来て、主人公と微妙な関係を持っていく、ゆるーいラブストーりー。
比較的新しい部類に入ると思っていたこの作品が実は20年近く前の作品である事にびっくり。
「いちばん好きな」と言いながら20年一度も見返した事はなかった。
わりと最近金曜ロードショーか何かでテレビでやっていた…のを録画したHDが見つかり、つい最近(ていうか、さっき)20年近くぶりに再見した。
90年代初頭の、昭和の残り香を感じる、ちょうどその頃青春時代の終わり頃だった僕らにはけっこうリアルに感じらた作品。今見ると確かに登場人物の服装や髪型、街並みが古い(それだけ作品がリアルだという事)。
でも、「あれ?あ、そうか」と個人的に思うところが散見された。
主人公タクが東京で借りているアパートが石神井公園。アニメで重要なロケーションとして登場する吉祥寺。タクとヒロインリカコが上京してくる時に泊まったホテルが実在する西新宿。すべて僕が東京での住居に選んだ場所。
そして「龍馬の地」として何度も訪れた高知。
なんだ、俺、引っ越すたび、『海がきこえる』のロケ地巡りをしてたんだ。
高知へ行った時も龍馬とは関係ない場所へもよく行った。『海がきこえる』のロケ地だったんだ。
そして、自分勝手でわがままで、美人なだけが取り柄のヒロインリカコ。今見返してもいいところがひとつもない。…そんなとこがとてつもなく可愛い。
今観るとリカコの作画が誰かにそっくりだと感じる…あ、天野めぐみだ。
彼女は自分勝手でわがままなコではない(と一応言っておく)が僕は確かにある時期彼女をとてつもなく愛していた。
そして、何年か付き合った「彼女」(天野さんではない)も自分勝手でわがままな(とあえて言う)人だった。やっぱりとてつもなく愛していた。
僕は武藤リカコ(みたいな女の子)が好きだったんだ。
やっと気づいた。今頃、だけど。ジブリアニメ…というか宮崎アニメのヒロインタイプの女の子はどうしても好きになれなかった。
だから俺、ジブリアニメの中で『海がきこえる』がいちばん好きだったんだ。
同じ脚本家の近作『借りぐらしのアリエッティ』『コクリコ坂から』も宮崎(親子)作品にしては好きかも。
ちなみに続編『アイがあるから』は実写ドラマ化されたましたが…個人的には結構キツかった記憶があります。佐藤仁美のリカコが○×△□…
アニメにする意味がない(実写でやればいい)と言われていた『海がきこえる』がやはりアニメだったからよかったんだと証明したようなもの…に見えました。
いきなり早朝(でもない)から更新。
でも、実はこれから寝ます。
ちょっとナチュラルハイ状態なので、ヘンな事書いたかも、です。