中国より戻りました。
畑澤が中国で何をしているのか?
書きたいのですが、具体的には書けないので、中国アニメ(動漫)の現状を(理解している範囲で)書きます。
2006年の発令された法令により、中国では17:00~20:00までのゴールデンタイムでの外国アニメ(ほぼ日本アニメ)の放送を中止しました。同時に国産アニメの制作を国策とし、今や中国の大学の75%に「アニメ学科」があるそうです。
(パッシングしやすい)『デスノート』を発端として「青少年の心の育成に悪影響を与える」日本アニメを排斥し、青少年の健全な精神発達を促す国産アニメを育成する、という事だそうな。
これは逆に日本アニメが中国国民にどれだけ影響を与えて来たかという証左であり、実際現地の若い人(20代~30代)の人に聞くと、アニメやオモチャに関わる人でなくても「好きな日本アニメ」をいくつも答えてくれます。
ただし、「夢や友情や勇気など、大切な事は日本アニメから学んだ」という事ですが。
ディズニーなどの米国産のアニメよりはるかに中国で浸透している日本アニメ。
しかし、正規のルートを通って放送、あるいはDVD販売されて来た作品は実は殆どありません。
今も普通に売られている海賊版DVD(最新作でも日本円で70円ぐらいで買えます)が皮肉にも(ちゃんと規制されている米国作品より)長年中国で日本アニメを浸透させる結果となった訳ですね。
事実、現在中国のチャンネルで日本のアニメ作品を観る機会は殆どなくなりました。しかし、国策により膨大な本数作られているアニメ作品に『海外に輸出出来る程のレベル』『ソフトビジネス、マーチャンダイズが大成功するクオリティ』のアニメは“ありません”。
故に今も日本アニメの海賊版DVDは売れ続け、最新作も中国で放送されていなくても皆知っています。
そして(ここからが本題)、やはり「動漫はつまらない」「やはり日本アニメの方が面白い」という事で「日本人の力が必要」とされるようになってきた訳です。
そういう訳でご縁あって中国国産アニメの制作をお手伝いする事になった次第です。ただし、あくまで中国政府は外国人(日本人)のアニメ制作への関与は認めていません。
…なので、あくまで『影武者として』のお手伝いであります。
…という、あまり具体的にどういう作品をやっているかは
書けません。
ひとつ言えるのは、日本の2Dアニメ(手描きアニメ)、米国にフルCGアニメとも違う、新たな『動漫』が誕生しつつある…そんな気はしています。