この夜はもう一つスペシャルな出来ごとがありました。
高橋洋子作品
“flower”
と
“A vision”に
サックスとギターで即興的に曲をつけていただきました!
すごいです。筆者初めての経験です。
ひとつは画像中央の、金箔を何十枚も貼り付けた作品ですが、
演奏者は正方形の金箔を貼り付けた隙間や重なりによって出来た筋に規則性を感じて音をつけて下さったそうです。
もう一枚は油絵で、キャンバスを裏面を表に貼り直して描いた絵なので表面に凹凸がどうしても生じるのですが、
サックスの奏者にはそれが粒子のように、
ギター奏者には絵の内容がグラデーションのように見えたので、全く逆のことを思いながら一緒に演奏をしたということです。
(筆者個人的な感想は…、
もう七年ほど前に絵の仲間のグループ展で同じ絵を出品した時には作品に関して作家達から言及される事は皆無、スルーだった覚えがあり、そういった周囲の反応から自身のなかでも作品の評価は実は低かったのですが
作品の置かれる場所や環境や鑑賞者によって全く違った見え方、場合によると真逆の感想があるのに気付いたのは大きな収穫でした。)
過去に何かでこのような行為は見聞きしたことがありますが
自分自身が制作した作品に曲をつけていただくと
三者三様の感想や思惑の差異が浮かび上がり、コミュニケーションの面白さを感じます。
年末の夜にもかかわらずお集まりいただきたこの日のお客様からは演奏者や作家への質問も飛び出し
ギャラリーのspace461さんのアートへの取り組み方の真摯さ、また作家に対する目線の暖かさが偲ばれ、此処から育った若い作家さんがいるというお話も頷けました。