先の日記の続き、


山中伸弥教授の言う、人生万事塞翁が馬、とは、人生の中でネガティブ(良くない)なことが起こっても


それが幸い(良いこと)に転じることもある、って中国の言い伝え、ことわざです。


講演に拠ると、山中教授の場合にも、今のips細胞の研究にいたるまではけっして順風満帆ではなかったそうです。



最初は臨床の医師を目指していたが、あまり向いていないと思い研究に転じ、



アメリカで超エリートに囲まれて研究にまい進していたが、お嬢さんの進学(就学)のために帰国し



帰国したところが研究の環境には恵まれず



研究なんてもうやめよう、と思って臨床医師になるべく家を買う手続きを進めていたら何と契約の前日に


亡くなった父上がお母様の夢枕に立ち「ちょっとまて」とおっしゃったとか

(この辺は、私も一応科学者なんで・・・と面白く語られていましたが、世の中には不思議なこともあるものです)



そんなこんなで一日だけ契約を待ってもらったらそのあいだに他の人に渡ってしまったとか。



いよいよ諦めをつけるために、ダメもとで公募されていた奈良先端科学研究所(名称がちがっていたらすみません)の助教授職に応募してみたらこれがなんと採用され



入ってみるとその環境が研究には最適で



万能細胞の研究がスタッフに恵まれてドンドン進み



現在は京大教授・・・ということです。



なんだか希望のわいてくるようなお話ですね。


京大教授という肩書からは意外なほど平易な語り口で、とてもわかりやすくお話していただきました。


筆者も他人事とは思えません。


あのときはネガティブに感じていたことがらが、今ではラッキーと思えること、あります!


今だから、面白く振り返れるってこともあるかもですが(筆者と同い年)


これだけはいえるのは、自分だけの専門分野をあきらめない、ってことでしょうか。


筆者の場合はART部門です。



お話の中でもうひとつ、科学とアート、共通していると感じた項目があります。



それはVW。


それについては次の日記で。