これは、スペインのベラスケスという画家が、王族のお姫様を描いた絵の部分。
とても可愛いですね。
見たところ5歳から小学校低学年ってところでしょうか。
写真がなかった時代、王族の、特に女性の肖像画は国境を越えてよその国に運ばれて
お見合い写真の役割を果たしたそうです。
この絵も幼児ながら早々とそんな役割を果たしていたものと思われます。
そんなことを考えると、彼女のまなざしがちょっとさびしそうにみえるような気がするのは考えすぎでしょうか。
ベラスケスは王族だけでなく、王宮に仕える人たちも描いています。
その中には体の不自由な人、障害を負った人など、王様を和ませたり笑わせたり(今ではありえませんが)する人々への分け隔てない視線が感じられる肖像もあります。
当時の画家は、王様を楽しませるといった役割では、道化(ピエロ)と同じだったのでしょう。