こんばんは。

この一週間は非常に忙しくさせて頂きました。

ブログがなかなか更新できず、すみません。

私がもたもたしている間に、新メニューが続々登場しております。


まずは、鴨モモ肉のコンフィです。

なぜ今更このメニューかと申しますと、

シェフ曰く、「普通に当たり前のビストロを目指すLangue de chatとしては、ちょっと手を付けるのが遅すぎたかもね。」とのことです。


Langue de chatのコンセプトとして、オーセンティックでスタンダードなビストロを目指すという項目があります。

それは決して華やかな高級店ではなく、普段使いの気が置けないセカンドホームのような店。

そして、ビストロとしての当たり前のメニューが当たり前に並んでいる状況。

なおかつ大衆店の枠から決して逸脱しないこと。


その項目をピックアップして、1つずつこなしていくというのが、この一年ほどの過程にあります。

シャルキュトリーしかり、ジビエしかり、地方料理しかりです。


シェフの言い訳ですが、何故この料理に手をつけなかったかと言いますと、この鴨モモ肉のコンフィから派生する料理が沢山あり、それをこなす上においてこれを始めると一気にスタートし始めるからです。

例えばカスレ、例えば鴨のリエット、そして鴨モモ肉のコンフィのパルマンティエ、鴨モモ肉のコンフィを入れたオニオングラタンスープ、鴨モモ肉のコンフィを作ることによっての副産物の使用応用など、そのバリエーションは多様です。その色々な料理のバリエーションの基本となるのが、この鴨モモ肉のコンフィで、その完成度を高めなければ、バリエーションの料理の完成度が上がらないのです。

その第一歩がなかなか踏み出せなかったようです。


そんなシェフのめんどくさい思いは別として、とりあえず鴨モモ肉のコンフィの仕込み過程です。



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塩漬けにします。塩とハーブ、にんにくにて、一昼夜漬け込みます。

このときの塩の量に大変気を遣うらしく、真剣な眼差しのシェフです。

色々な検証をして、重量に対する塩の割合を計算していたようですが、結果的に自分の勘で塩をすり込んでいるシェフです。


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バットに並べ、冷蔵庫で一昼夜マリネします。


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写真の容器の中に入っているのが、今回鴨モモ肉を煮込む「グレス・ド・キャナール(鴨の脂)」です。


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そのグレス・ド・キャナールと共に、一昼夜マリネした鴨モモ肉を鍋に入れ、

80度~85度の油温を保ち、煮込みます。

煮込み始めてから約3時間半、完成です。


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バットに移し、一昼夜寝かせます。


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翌日、フライパンにて表面をカリっと焼き、試食です。


いつものメンバー、スーシェフKさん、私、シェフで試食です。

大胆にナイフとフォークで大きく切った鴨モモ肉を頬張った後、「食べてごらん。」と、スーシェフKさんと私に渡します。

スーシェフKさん、「おいしいっす!!」との感想。

続いて私も試食。正直書きますが、私は鴨モモ肉のコンフィを食べるのは今回が初めてです。

皮目はパリッと香ばしく、何とも言えない風味がします。骨の近くは筋肉質な鴨の肉の繊維がホロリと崩れ、しっとりとした食感にて旨味が口の上に広がります。塩味のバランスも抜群です。美味しいです。

ちなみにLangue de chatでは、「おいしいです。」という感想を述べると、シェフに怒られます。

どういう風に美味しいのか、表現しないといけないのです。

正直めんどくさいです。爆


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フランス産鴨モモ肉のコンフィ

こちらが、商品としてお出ししている、鴨モモ肉のコンフィです。

写真では、ガルニチュールに白インゲン豆、赤万願寺ししとうを添えています。

ガルニチュールは、状況によってポムピューレやサラダに変わることがあります。



更にこれだけでは終わりません!!

もう1品できちゃいました。コンフィを仕込んだ際、一昼夜寝かした後、

鴨から出たジュがゼラチン質となり、底に溜まります。

このゼラチンは、鴨の旨味が凝縮されたものとなっております。

このゼラチン質に鶏のブイヨンを加え、香味野菜と卵白にてクラリフェ(澄ます)します。


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鍋に香味野菜と卵白を入れ、よく混ぜます。


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こちらが、鴨モモ肉のコンフィを仕込んだ時に出たジュと、鶏のブイヨンを混ぜたものです。

この時点では濁っています。


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以上の二つを混ぜ合わせ、火に掛けているところです。


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沸き始めると卵白が固まり、クラリフェされていきます。

20分ほど火に掛けた後、パッセします。


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パッセされた鴨のエキスとブイヨンから作ったコンソメスープです。

黄金色に輝き、先ほどの状況とは全く違う、透き通った状況になっています。

そして試食です。


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鴨のコンソメポタージュ


中にゆり根を浮かべただけのシンプルな見た目ですが、

これがまた、ものすごく美味しいのです。試飲の際に面白いことに、皆息を合わせたように「おおっ!!」という言葉が出ておりました。

鴨と野菜の旨味が凝縮されており、濃厚な鴨の旨味にも関わらず、優しいトーンで仕上がっているため、

口に含むと体に染み渡るような美味しさです。

気温が下がって参りましたので、コース料理のアミューズとしてお出ししてみたところ、大好評!!

もちろんアラカルトでもご注文頂けます。

現在ポタージュは、日変わりの季節の野菜ポタージュと、この鴨のコンソメポタージュ2種ご用意しております。あと残り5オーダーほどです。

是非!お召し上がり下さいませ。





そしてこちらは魚料理の新作です。

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瀬戸内産アナゴのオーブン焼き ラタトゥイユ添え


アナゴ料理がNewバージョンにて登場です。

今回は、予めコンソメで煮込んだアナゴに、白ワインで伸ばしたディジョンマスタードに、エシャロットのみじん切りを加えたものをアナゴに塗り、自家製の香味パン粉を振り、オーブン焼きに致しました。

写真では赤ワインソース、ガルニチュールはラタトゥイユですが、他のオーダーとのバランスによって変更する場合がございます。

こちら、大変美味しく仕上がっております。いかがでしょうか。


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瀬戸内産天然スズキと瀬戸内産カキ、今治産ヒラタケのブレゼ


魚介のブレゼが変更です。

ハモが終わったので、天然スズキ、カキ、ヒラタケを使い秋仕様の一皿となりました。

カキやヒラタケが入ると旨味が濃く出てスープが美味しいですし、香りも良いです。

私がとっても気に入っている一品です。召し上がっていただくと絶対に後悔させない!一品です。

是非お召し上がりくださいませ。なお、写真では、赤万願寺ししとう、中山栗が一緒にブレゼされています。


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スコットランド産ピジョンラミエ、再入荷しました。

しかし写真分は火曜日に売り切れました。事後報告でごめんなさい。


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そして、土・日・月の3連休用に、フランス・ソローニュ産コルヴェール(青首鴨)3羽、スコットランド産ピジョンラミエ(山鳩)3羽が再入荷しました。

これまた事後報告になるのですが、コルヴェールは明日のご予約にて2羽、ピジョンラミエは1羽、売約済みです。

ですので、コルヴェールは残り1羽、ピジョンラミエは残り2羽となっております。

最近、ジビエに積極的なお客様が多く、あっという間に在庫が無くなってしまいます。

もし宜しければ、電話にてご予約下さいませ。





おまけです。


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時天空関、3度目のご来店!!

非常にフレンドリーでユーモラス、頭の回転が早くサービス精神旺盛で、まさに人気者!といったお人柄。

日本語も大変ご堪能で、ジョークや下ネタもお手の物です。笑


いつもありがとうございます。



というわけで、また更新頑張ります。

次回は自家製生ハムの仕込み進行状況をお伝えしまーす!



ソムリエールY・Y