ケーニッヒ・スティーゲルのテーマは知性である。知性とは人間の精神のもつ思考、判断の能力。人は心で感じ思い、頭で考え行動する。感じるままに行動する事を「本能的」といい、動物にはこの習性が強い。そこに考える力が与えられ行動するのが人間である。知性とはその思い考えた結果を、明確にさせる働きである。


 以前、GUNに関心の無い友人が家に訪れた際、部屋に飾っているモデルGUNを眺めてこんなことを言われた。


「GUNに興味ない人間にとっては、飾ってあるだけでも異様な威圧感を感じる」と。


 考えるまでもなく言ってることは理解できる。人殺しの道具を飾っている訳だから、、、、そう言われて一時期、飾っていたGUNを全てしまい込んだ。


 その数年後、ケーブル工事で工房に訪れた作業員が、机に置いてあった試作途中のINSIST・カイザーを見て、これは何という銃ですか?と尋ねてこられた。そしてその人は


「自分は銃やトイガンに全く関心無いのですが、これ、凄く欲しいんです」


「どうやったら買えますか?」


と、真剣に尋ねてきた。私は嬉しかったと同時に、この人は私が造り出したこのGUNに、何を感じたのだろうと思った。本人はただカッコいいとしか言わない。


カッコよさってなんだろう


GUNってなんだろう


明確にそれを導き出し形にしていく。それがこのステップでの課題。