箱スカと240Z
久留米工業大学の自動車専修科という2年制の整備士専門養成科がある。そこに進学し下宿生活が始まった訳だが、流石に伝統ある自動車専門科だけに車好きが全国から集まって来ており、通学用の駐車場は改造車のオンパレードである。
私が当時乗っていた車は先輩から譲って頂いたフィアレディーZのGノーズがついた2シーターの240Z仕様でして、Zの魅力はなんといってもあの美しい流線型とロングノーズでしょう。曲線美の固まり。それに対し同じ下宿人の友人は、箱スカに乗っていまして、これはまたこれで直線美の極み。対照的な2台が並ぶと互いが互いの良さを更に引き出すんです。この時代の車は他にも個性的な車が多く、豚ケツローレルに330、ケンメリ、ジャパン、に430、セリカLB、だるまセリカといった当時を代表する改造車が下宿の駐車場にそれぞれの個性をギラギラにみなぎらせ颯爽と並んでいた。毎日が刺激の連続でしたね。
私が乗っていたZは、ちょっとした事故でしたがノーズが逝ってしまって修理するお金が無くて泣く泣く廃車にしましたが、就職して直ぐにまた同じ型のS30Zを購入した程、Zに惚れ込んでいた私は、いつか再びS30Zを購入したいと恋願うのです。
旧車には、個性を主張する鋭いラインが有った。