創作活動というのは、どんなジャンルにしても最初はコピーすることから始まる。好きな漫画家の絵を模写したり、お気に入りのバンドの曲をコピーしたり、創作を楽しんでいる人なら誰でもそのような経験を積んできたものでしょう。最初はコピーであっても次第に自身のオリジナリティーが開花し独自の表現スタイルが確立されるものである。私の創作もガンスミスの巨匠と呼ばれる人達が造り上げたカスタムをコピーすることから始まった。私が師と仰ぎ敬愛するケイク・デイビスとロン・パワーの二人の巨匠の魅力あふれるカスタムをまずはご紹介したい。


Davis Custom

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エア・ウルフ↑

ぶっといバレルにフル・レンクスのウエイト。上にもエイム・ポイントのマウントを兼ねた、ヘビーなウエイトが載っている。ベースの先にはビアンキ・カップのマークが刻印されている(写真反対側)。

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↑↓デイビス・カスタムの代表格。この傑作は日本国内に於いてコクサイがM29ベースでデビルとしてモデルガンとして発売。実銃はS&W・M10をベースにカスタムされたもの。腹には度迫力のスラブ・バレルを抱え、背にはシャープなアリスト・クラット・サイトをしょった堂々たる風貌。グリップはサファリの樹脂製グリップ。フォーグのラバーグリップと似た形状だが、こちらの方がより洗練されたデザインでいかついデイビスをバランスよく支えている。


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画像引用

国際出版株式会社 Gun No.2000/2
株式会社ダイヤモンド 月刊モデルガン・チャレンジャー No.1984/11
KKワールド フォト プレス 月刊コンバット・マガジン No.1982/10



 20代の頃、仕事で福岡の久留米市外を車で走っているとGUNショップの看板がふと目に飛び込んできた。こんなところにGUNショップがあるのかと、思わず車を止めて店内に足を運ぶ。今は無き無限の久留米店であった。そこにディスプレイされていた1丁のカスタムGUNが私の目を釘付けにした。それはあまりにも衝撃的なPPC・カスタムとの出会いだった。お店の人にその銃のことを尋ねると、それがコクサイのデビルというモデルGUNであることを説明してくれた。

 しかし、そのモデルGUNは既に廃盤となっており、ディスプレイされている1丁は店長個人のコレクションであって売り物ではないと言う。そのカスタムを一目見て虜になった私は、そのカスタムのことが詳しく知りたくて県内の古本屋を探し回り幾つかの古い雑誌からそれがGUNスミス(鉄砲鍛冶屋)ケイク・デイビス氏によってビルドされたデイビス・カスタムである事を知った。