アトランティス・ミステリー
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著者は西洋古代史が専門の人だが、史実とは認定されず、むしろオカルトの世界に近いアトランティスをめぐる言説を一つの歴史学として捉えてみようという試み。プラトンの著作に端を発するこの伝説の史実化は失われた島というロマン性からも歴史家たちの創造性をたくましくさせた様で、バハマ説からアイルランド説まで色んなバージョンが存在するらしく、バスク人をそのその住民だったという説まであるらしい。要は起源が不明なものに当てはめてしまえば合点がいくという史実ではないことをいいことにした、歴史のねつ造に過ぎないのだが、マヤ文明はマヤ人が創ったにしては高度過ぎるからアトランティス人が海を渡って打ち立てたものではないかといった、人種的偏見に基づくトンデモまで登場して、その筋の研究者から抗議を受けるなんて事態にもなったらしい。著者の見方としては、プラトン自身が伝説の基となった大地震などを知る由はなく、あった歴史ではなく、あるべき歴史が真実だという事で創作したのではないかとのこと。このフレーズは黒田御大のいう「韓流史観」と全く同じだが、ねつ造起源説といい、著者が韓国を意識していることは間違いないだろう。歴史の「真実」に相対性とか史実のへったくれもなく、あるべき歴史が真実なのであるというのはたしかに分かりやすいのだが、そうなると「歴史認識の一致」やら「歴史の共有」などで、へえこら頭下げて歩いているバカもまた真なりということになるのかな。
★★
東京「進化」論
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三浦展と大して変わらん中身の薄さ。
ボロい商売だな。
★
松本清張の「遺言」
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遺作は未刊だったのか。
漱石みたいだな。
★★
鑑真
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鑑真は過去に岩波新書には入っていなかったのかな。著者は最後に、鑑真の中国による政治利用について、いささか史実と違う違和感があるが、時代がそういう鑑真を求めているとまとめているのだが、これって、暗に中国側の指示で岩波が企画したことを匂わせているのかもしれない。その意味でも印象的には著者が西北大学のシンポで訪中し、留学生楼に投宿したというくだり。なんでも、鑑真が受戒した実際寺というのは今の西北大の敷地にあったそうで、記念碑塔が立っているのだという。西北大というと、日本人にはあの「反日デモ」の嚆矢となった事件で知られているのだが、留学生楼は「日本人狩り」の舞台となったところではないか。その同じ敷地で鑑真が受戒したというのも意味深いものがあるが、もちろん岩波なので、事件については触れない。それでも最後に「政治利用」に言及せずにはいられなかった様だ。言ってみれば、「藤野先生」の東北大で「中国人狩り」が行われたみたいなものか。鑑真の二流僧説は一蹴しているのだが、中国で仏教が復興したのがごく最近ということを考慮しても、鑑真は「日中」というファクターがなければ忘れられた存在であった事は確かだろう。坊主が結婚したり、飲む打つ買うが許されている日本は特殊であることは事実だが、中国人が「結婚できないから人気がない」と言ったということを文字通りとらえるより、文革時に僧侶たちが根こそぎ「破戒僧」にさせられた事実に言及するべきではないかな。パンチェン・ラマの例もあるが、日本は未だ国策で宗教をコントロールしていると思われてしまうのでは。
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