木曜日、夕方。

 

目をぐりぐり抉られるような頭痛、きしむ腰骨、雪山のコント並みに震える悪寒、39度の熱。

インフルエンザの検査は陰性だったけど、もらってきた抗生物質はほぼ効かず。

 

主人→土曜日発熱

子ども→土曜日から咳、のど赤い、日曜日発熱。

どんどん広がってるーーーー

 

 




なんじゃこりゃーーーー😩

 




 

や、タイトルにも書いたですが、

 



 

溶連菌でした。

 

アーーーーー😩

 

 

保育園ではやっていた溶連菌に、子どもじゃなくて私が一番に感染していたという・・・!

大人がかかると酷いって聞いてたけど、こんなにつらいとは。

しかもメイアクト(抗生物質)があまり効かなくて、月曜日に再受診してサワシリンを出してもらって、ようやく少しのどの痛みが治まってきました。

やっぱり溶連菌にはペニシリン系なんだなぁ・・。

なんでだっけ?

 

 

 

 

溶連菌・・・・どんな菌だったか・・・・・

 

もーーーーーーさっぱり忘れてる。

 

 

前置きが長くなりましたが、今回のことで細菌のことも抗生物質のこともさっぱりだと自覚したので、溶連菌について復習しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

溶連菌、正式名称は

「A群β血性鎖球

 

 

どのグループに属する細菌かというと、一番大きなくくりとしては『グラム陽性菌』。

で、形が丸いので『グラム陽性菌』。

 

グラム陽性球菌はその形状の違いから

 

・ 連鎖球菌(鎖が連なったような形)

・ ブドウ球菌(ブドウみたいな形)

 

に分けられる。

 

 

そのうち「連鎖球菌」は、その溶血性(赤血球を破壊すること)の違いから

さらにα、β、γに3分類される。

 

α溶血性のものに、肺炎球菌

β溶血性のものに、化膿レンサ球菌

 

がある。

 

 

そっか、肺炎球菌と化膿レンサ球菌は同じ属に属する細菌で、親戚同士みたいなものなんだ。

だからはたらく細胞では、二人のデザインはあんなにそっくりで、二人とも赤血球を襲ってたのか。

(二人とも「グラム陽性の連鎖球菌」で「溶血性」がある)


↑あの頭から生えてるニョロニョロが、実際の細菌の形を表してました。


肺炎球菌は分類は一応『連鎖球』だけど、丸が2つくっついた雪だるまのような形の『双球菌』。だから擬人化ではニョロニョロが2節。


化膿レンサ球菌は『連鎖球菌』の名の通り、本当に鎖が繋がったような形。あの頭から生えてるニョロニョロそのものの形状をしてます。


 

 

化膿レンサ球菌は、さらに細かくA群、B群、C群・・・に分けられていて、この中で最も重要なのが、

「A群β溶血性レンサ球菌」、それがいわゆる「溶連菌」・・!!!

 

私の喉で暴れまくっていたのは、はたらく細胞第2話に出ていた、この化膿レンサ球菌(の一種)だったのかーーーーー!!!!!!!!

どうせなら肺炎球菌(cv吉野さん)の方が萌えるわーーー!!!

 

 

 




余談

 

はたらく細胞第2話に初登場した「黄色ブドウ球菌」は、肺炎球菌&化膿レンサ球菌と同じ、『グラム陽性球菌』のひとつ、『グラム陽性ブドウ球菌』に属しています。親戚です。

だから黄色ブドウ球菌も擬人化した姿が似ていました。

 

『ブドウ』球菌なのでブドウの房のような形をしているのが特徴。

スカートのところがそんなデザインでした。

 

 

 

余談2

 

溶連菌は「群β溶血性化膿レンサ球菌」ですが、その下、

群β溶血性化膿レンサ球菌」ってどこかで見たことないですか??

 

そう、妊婦検診で。

 

 

このB群溶血性レンサ球菌(GBSループBストレプトコッカス)

普段は皮膚などに普通にいる菌だけど、膣にもたまにいることがあります。

これがお産のときに万が一赤ちゃんに感染すると、

細菌性髄膜炎や敗血症や肺炎などを起こす可能性が-わずかですが-あるので、

妊娠後期の妊婦検診のときにこの菌がいるかどうか検査します。

 



 

溶連菌の治療について

 

・第一選択薬

ペニシリン系抗生物質(サワシリン、ワイドシリン)

 

・ペニシリン系にアレルギーがある場合

マクロライド系(エリスロマイシン)

第一世代セフェム系(ケフレックス、ケフラール)

 

※いずれも確実に10日間服用すること

 

・すっきり治りきらない場合

クリンダマイシン(ダラシン)

アモキシシリン/クラブラン酸(オーグメンチン)

第2世代以降のセフェム系抗生物質

 (メイアクト、フロモックス など)

 

 ↑以上、国立感染症研究所参照。


成人の溶連菌感染の診断 (2015年)

溶連菌感染症の抗生物質投与期間 (2007年)

亀田総合病院 感染症ガイドライン 咽頭炎 (2018年)


↑このあたりも読みました。

ほかのガイドラインやら文献をまとめると、

・ マクロライド系は耐性例が多いので、使用を避ける


・ 日本ではマクロライド耐性菌が増えているので、クラリスやジスロマックは使わない


・咽頭炎にレボフロキサシンや広域セファロスポリン系を使う意義はない


・ セファロスポリン系(フロモックス 、メイアクト)は、溶連菌の耐性菌が必ずしも出るわけではないが、スペクトラムが広いので肺炎球菌やインフルエンザ桿菌、腸内細菌の多剤耐性菌の出現が懸念される。



多剤耐性菌の懸念はあるけど、フロモックス 、メイアクトの5日間処方を見ることは珍しくない。

クラビット使う意義が無いって書いてるけど、ペニシリンアレルギーのお子さんにクラビットが出てる処方箋を受け取ることもある。




咽頭炎の原因菌がはっきり溶連菌だと分かるorかなり確率が高いと判断されて、ペニシリン系が問題なく使えたらそれがベスト。

あとは、諸々の懸念を天秤にかけながら先生の見解で抗生物質を選ぶのかな。




抗菌薬の特徴で考えると、

私が最初に飲んだメイアクトは、第3世代セファロスポリン系。(フロモックス、バナン、セフゾンと同じ世代)

この世代は、第一世代に比べてグラム陰性菌に強くなった反面、グラム陽性菌への抗菌作用がダウンしているのが特徴。

だからグラム陽性球菌である溶連菌への効きが甘かったんだなぁ・・・。

今飲んでるサワシリンでも治りきらなかったら、次はオーグメンチンが出るのかな。