因幡の白兎と大国主命の神話ですが、この話がある事から大国主命の御神徳の一つには病気平癒(特に皮膚関係など)があって、国造りの他に医薬神とも言われています。
それと「しろうさぎ」は神社検定公式テキスト『神話のおへそ』では「稲羽の素兎」となっています。
素(しろ)は、毛皮を剥がされた素っ裸の状態なのでしょう。
完治した兎が「あなたが八上比売の心を掴むでしょう」と予言し「兎神」と言われるようになりました。
大国主命(大国主神)の名も、この時点では大穴牟遅神(おおなむじのかみ)という名でした。
別名も複数あって、
葦原色許男神(あしはらしこおのかみ)
八千矛神(やちほこのかみ)
宇都志国玉神(うつしくにだまのかみ)
などが見られます。
そして国譲り後は魂が大物主神にもなります。
なので大国主命は役職名だったとする説もあるほど、沢山の妻と子供がいてモテすぎ君です。
また、系譜にも諸説ありまして、
『古事記』では須佐之男命と櫛名田比売の系譜から6代目に誕生したとありますが、
『日本書紀』では素戔嗚尊と奇稲田姫との子であるとしています。
大穴牟遅神とは「偉大な土地の神」という意味の名だそうで、
それから幾多の困難を経て、「偉大な国の主」であることを示す「大国主神」に成長する物語です。