お祭りの神饌・直会・幣帛 | 心の鏡

心の鏡

このブログは主に神道について書いています。ブログタイトルの心の鏡とは内在神を表し、神社のおみくじの神の教に「神様の御光が我が心の鏡に映るその時、凡ての心の曇り、心の闇は晴れゆきて、広き明き御恵みを授かる事が叶う」とあったところから命名しました。

 

お祭りの神饌・直会・幣帛

 日本の神道の祭りの特徴と言われることに、祭りにおける酒宴の行事で、

神前にお供えした神饌(しんせん・みけ)をお下げして、

神様が召し上がったとされるお供え物を自分も頂く事で、

神様のお力を体に取り入れて御神徳を頂く直会(なおらい)があります。

神人共食(しんじんきょうしょく)あるいは神今食(じんこんじき)もそれにあたります。

 

私も神社で正式参拝した後とか、郵送祈祷申し込んだとか、何かお供物や初穂料などを社務所の方にお渡しして奉納した時に、清酒だとかお菓子、海苔、乾燥わかめ、塩などを「おさがり」で頂いた事があります。

あれは食べ物って言う事もありますが、頂いたらあんまり何か月も放置せず、

神様の霊力が強いうちに体に取り入れるほうが御神徳が得られるそうですね。

 

それから神祇に奉るものの総称が幣帛(へいはく)、幣物(へいもつ)とか「みてぐら」とも言い、その場合は「御幣」「幣」とも書きます。

「みてぐら」は「御手座」「真手座」「満倉」「満座」の意とされる。

 

今時の神社のお祭りですと「幣帛料」として現金を納める事も多くなっているようですが、布帛・紙・玉・兵器(武器)・銭貨・器物・鳥獣などがあり、御饌と共に重要なお供え物なんだそうです。

 

兵器というのは、当ブログも崇神天皇紀の時に書いたかもしれませんが、

「宇陀の墨坂神に赤色の盾矛を祭り…」と『古事記』にも『日本書紀』にも書かれていて、他にも垂仁天皇、神功皇后など中世以降も弓矢、刀などの奉納が文献に見られるようです。

 

そう言えば、山王日枝神社や三嶋大社などの宝物館で刀が奉納されているのを拝見していました。↓三島大社宝物館・ミュージアムショップ前

 

日本の神様の恩恵を得る方法は易しい。

厳しい修行も難解な哲学的教義を理解することも要らず、

食べ物は捧げても、あとでそれをお下げして人が食べていいんだよっていうところが、私は好きですね。