都と帝王と国を護る神々【2】帝王を護ると託宣があった園韓神社 | 心の鏡

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このブログは主に神道について書いています。ブログタイトルの心の鏡とは内在神を表し、神社のおみくじの神の教に「神様の御光が我が心の鏡に映るその時、凡ての心の曇り、心の闇は晴れゆきて、広き明き御恵みを授かる事が叶う」とあったところから命名しました。

長岡京で賀茂下上社、松尾社が都を護る神社となり、平安京では…

帝王を護ると託宣した園韓神社

平安京への遷都に際しては、遷都以前からこの地に鎮座していた園韓(そのから)神社が官社となりました。

園韓神社とは、園神社と韓神社の二社を合わせた呼び名です。

 

平安時代後期に大江匡房(おおえのまさふさ)がまとめた

「江家次第(ごうけしだい)」などによると、

平安京の造営に際して、園韓神社をよそに遷そうとしましたが、

「この地に坐(ま)して帝王を護り奉らん」との託宣…つまり神のお告げがあり、

宮内省内に祀られることになったといいます。

嘉祥(かしょう)3年(850年)に従五位下を贈られ、

貞観(じょうがん)元年(859年)には正三位に進みます。

 

平野社 天皇・皇太子の御位を守護する神

また桓武天皇の母方の氏神との説もある平野社(平野神社)が建立されました。

桓武天皇の母は和(やまと)氏出身の高野新笠(たかのにいがさ)です。

平城京内でお祀りされていた神様が遷都に伴い遷座したと言われています。

桓武天皇の尊崇が篤く、天皇・皇太子の御位を守護する神として崇敬を受けました。

 

現在の京都市北区平野に鎮座する神社です。

御祭神は、

今木皇大神(いまきのすめらおおかみ)活力育成の神様

久度大神(くどのおおかみ)竈の神様で衣食住安泰のご神徳

古開大神(ふるあきのおおかみ)邪気を振り開く平安の神様

比賣大神(ひめのおかみ)生産力の神様

 

比賣大神以外の3柱の神々は元々平城京内でお祀りされていました。

 

神社そしてまた賀茂社などの話もありますが、それはまた今度。

 

ちなみに京都を中心に五芒星の形で神社や山などで広範囲に結界を張っているという説がまた出てきたようですが、

あれは40年くらい前に霊能力系のエンターテイメント小説・映画の興行収益増を狙って営利目的で流布された噂で騙されちゃいけません。

何だか最近また『皆もう知らない世代だろう』『忘れただろう』と見くびって、おそらくスピリチュアル関係書籍の売上アップを企んで、昔取った杵柄を再利用しているのが見え見えです。(笑)