神棚の由来・お払い箱の語源など | 心の鏡

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このブログは主に神道について書いています。ブログタイトルの心の鏡とは内在神を表し、神社のおみくじの神の教に「神様の御光が我が心の鏡に映るその時、凡ての心の曇り、心の闇は晴れゆきて、広き明き御恵みを授かる事が叶う」とあったところから命名しました。

 

神棚の由来・お払い箱の語源など

 神棚は御師が配布した御神札をお納めする為に設けられた

「大神宮棚」に由来するとも言われています。

神棚には神宮大麻と氏神様の御札をお祀りするのが基本という事は

前回の記事に書かせていただきました。

 

それで1年ごとに新しい神宮大麻と氏神様の御札に取り換えるのですが、それはどういう意味があるのかと言うと、1年の始めの元日に年神様を家にお迎えするために大掃除や正月飾りなどの準備をするように、神宮大麻を始め、神棚に納める御神札を新たに受けて新年を迎え、

神様のご加護を頂くと共に一年の無事を祈ったところからです。

 

そして、よく「お払い箱になってしまった」などと不要になってしまったことに使われる

「お払い箱」の語源がここにあるんですよね。

元々は、この御師が各地に神宮大麻を配って回り、また翌年、新しい神宮大麻と引き換えにそれまでのを引き取ってきた訳ですが、その御祓いの御札をいれておく箱のことを意味しました。

 

それから神宮大麻と神宮の神楽殿で授与されている御神札の違いは何か?

 

私も全国の神社に頒布されている神宮大麻と、神宮や神明・天祖系神社に参拝した時に授与所で見られるそこの神社のお札は、同じ御祭神ですから、どう違うのか?不思議に思ったことがありました。

神社でもらった神宮大麻のパンフレットにはこう書かれていました。

 

直接伊勢神宮にお参りした時に受けた御神札は授与大麻と言い、

長方形のや剣先型のなど形や大きさなど様々な形態が社頭で取り扱われております。

 

また一般神社の御祈祷にあたる御神楽(おかぐら)の後に授与される箱型の

「神楽大麻(かぐらたいま)」などもあります。

 

参宮者の為に授与されるこれらの御神札は、その方個人の祈りや願いが込められたもの。

 

これに対し、各地の神社を通じて頒布される神宮大麻は頒布大麻(はんぷたいま)と言い、

明治天皇の思し召しにより天照大御神のご神徳を全国の家庭にも分たれているもので、

そこには皇室の御安泰、国家や全国津々浦々のご家庭の安寧を祈るという言わば「公の祈り」が込められています。

 

という訳で、伊勢の神宮で、直接、御神札をお受けになった方も、

同じお伊勢様の御神札であっても祈願の内容は異なりますから、

氏神様を通して頒布される神宮大麻と合わせてお祀りするのをお薦めします。

 

ちなみに薄紙に包まれているのは、各家庭に届くまでに汚れることが無いようにするためのものですから、家に持ち帰ったら、丁重に薄紙は外してからおまつりして構いません。

 

神宮大麻は大きさが違うものがありますので、家の神棚に入るサイズを確認してお求めになった方が良いと思います。

宮型のように屋根も扉も無い、シンプルなホルダー的な御札立てなら心配いりませんが。

 

大きさによってご神徳が異なる事はありません。

大切なのは日々、神恩に感謝して手を合わせお祀りする気持ちです。

 

私は、何年か前に誰かがネット上か書籍で、伊勢神宮にお参りした時は個人的な願い事や祈りはお門違いで、もっと社会的な高い志を宣言する場とか何とか発信しているのを目にしたことがありますが、公式には全く逆でしたね。

足を運んでお参りした時こそ、個人的な願い事や祈りに合わせた御神札を。