神饌の多くは自給自足
神宮の月次祭と神嘗祭では、
「由貴大御饌(ゆきのおおみけ)」を奉って神様に感謝を捧げるそうです。
「由貴」とは誰かの名前につけられている事もありますが、「神聖さ」を表し、
「大御饌」とは神様のお食事の事を指しています。
そして神嘗祭では、その年に収穫された米の初穂を神様にお供えします。
内宮・外宮両方の内玉垣には天皇陛下が皇居で作られた御初穂がかけられ、
「懸税(かけちから)」と呼ばれる全国の農家から献納された多くの初穂も並び掛けられます。
当日は皇居では、陛下が神宮を遥拝され、同時に全国の神社でも新嘗奉祝祭が行われます。
神宮では米、塩、酒、野菜、果物、あわびに至るまで神様に捧げる神饌(しんせん)の多くは自給自足で賄ってます。
さらにそれらを盛り付ける土器や神様に捧げる衣服の布も古式にのっとり独自に作っていますが、
その過程でも様々なお祭りが行われています。
また、外宮では毎日朝夕の2度、神職が火をおこし、昔ながらの方法で調理された神饌を神々に捧げる「日別朝夕大御饌祭」(ひごとあさゆうおおみつけさい」が行われています。