日本神話を読んでいますと、西日本が主な舞台なので、
由緒ある神社も関東の方はそれほど古いものではないのかなぁと思っていたら、
そんなことは無くて、縄文土器などむしろ関東地方の出土が多くて、
青森県には約5千年ほど前の三内丸山遺跡も発掘されていたりするので、
神話に出てくる高天原や常世の国などは、実は関東から東北地方のことじゃないか?という仮説を立てている学者もいました。
その説は、ずっと東日本住まいの私には自分も神話の時代からの繋がりを感じられるようなワクワクした感じを持たせてくれました。
そしてホツマツタエを知り、さらに「縄文神社」と言う本を読んでいたら、
東京の23区内にも縄文土器が出土している神社がありまして、
今から1万5千年から5千年くらい前の縄文時代は海面がもっと上昇していて地形も違っていたわけですが、そんな遠い昔から人々がその地域で暮らして祈りを捧げていた事、それが現代にまで続いている事が感慨深くて、
今日はそのうちの一社で、JR王子駅から飛鳥山公園を抜けてちょっと行ったところにある「七社神社」にお参りしてきました。
よく神社に教訓となるような言葉を印刷した長方形の紙「生命の言葉」が月替わりで置かれていますが、5月は
「努力する人は希望を語り 怠ける人は不満を語る」 井上 靖
でした。
不満ばかり言って怠けている私には戒めの言葉として突き刺さりました。
【七社神社 ご祭神】
伊邪那岐命(イザナギノミコト)
伊邪那美命(イザナミノミコト)
天児屋根命(アメノコヤネノミコト)
伊斯許理度売命(イシコリドメノミコト)
市寸島比売命(イチキシマヒメノミコト)
仲哀天皇(チュウアイテンノウ)
応神天皇(オウジンテンノウ)
境内末社
天祖神社・稲荷神社・熊野神社・疱瘡社=疫病除神
一本杉神明宮は元々この土地に祀られていた神社で明治2年七社神社の遷座により末社の天祖神社となりました。
昨年の大河ドラマの主人公だった渋沢栄一翁はこの神社に隣接する飛鳥山公園に別荘を構えていたご縁もあって、崇敬心も厚く、社額の字を揮毫(きごう)したり氏子の諸氏と共に寄付し社務所が建てられたとか。
ご神徳は子宝・子孫繁栄だそうですが、
私は鏡造りの神・伊斯許理度売命(イシコリドメノミコト)が、関東圏でも祀られていることが珍しく、しかも意外にも近くにいらした事を知り、
縄文時代から続く祈りの場ということもあって、ぜひとも参拝したくなったんですね。